目次
ドラッグチューニングにストリートの扱いやすさをプラス!
心臓部はRB26DETT改2.7L+TD06-25Gツインターボ仕様
ゼロヨン仕様をはじめ、第二世代GT-Rチューニングの名門として知られる“ガレージザウルス”が製作したBNR32の登場だ。これは、修復&鈑金歴のない極上オーナーカーをベースにストリート仕様のトップクラスを目指した一台。細部を見ていく。
本格的なチューンが施されたのは約10年ほど前。腰下はトラストの鍛造ピストンにI断面コンロッド、そして75.7mmストロークのクランクを組み合わせた2.7L仕様とし、ヘッドもVカムの投入を軸に徹底チューンを慣行。高回転でのパワー追従性を意識したスペックだ。
組み合わせるタービンはTD06-25Gのツイン。当初は16cm2のエキゾーストハウジングを使っていたが、あまりにも上フリになっていたため10cm2へとサイズダウン。合わせてサクションパイプを細めにして中間トルクを太らせている。
ヘッドにインストールされたVカムは、位相幅50度のステッププロ。カムは作用角280度、リフト量10.5mmのハイスペックとなる。
冷却系はインタークーラーがトラストの4層、ラジエターがザウルスの3層タイプ、トラストの16段オイルクーラーも装備する。また、かつてはエアコンレスのレーススペックだったが、ストリート仕様へとリメイクする過程でエアコン用のコンプレッサーとコンデンサーを再装着した。
排気系はEXマニが45φ、フロントパイプが75φ×2、エンドマフラーが100φというスペック。タービン特性を見極めた適度な背圧設定としているのも、ワイドバンドな特性を実現するためだ。
トランク内にはATL製の安全タンクとコレクター、2基のフューエルポンプを美しくセット。ノーマルのエクステリアとは裏腹に、完璧な燃料供給システムが構築されているのだ。
アドバンレーシングTCIIにセットされるのは、前後275/40-17サイズのフージャーDOTドラッグラジアル。車高調はオーリンズ改ザウルススペシャルで、OS技研のスーパーロックLSDの特性とバランスまで加味し、トラクション重視でセットアップされている。
フル溶接留めの堅牢なロールケージが張り巡らされているものの、フロント側はカーペットまできっちりと装備。このアンバランスさがストリートチューンドを物語るポイントだ。ミッションはOS技研の6速シーケンシャルで、ファイナルは4.1の設定。
このチューンドRの戦闘力を探るために、高速周回路で0-300キロ加速テストを行ったところ、ブーストが安定しないトラブルが発生したにも関わらず16.54秒という好タイムをマーク。
詳細データを見ると、ゼロスタートから5秒で100mに達し、7秒3で時速200キロを突破。そのまま加速を途切れさせることなく300キロを超えていたのだ。もし完調だったら…、末恐ろしい怪物である。
●取材協力:ガレージザウルス 埼玉県狭山市入間川4-8-16 TEL:04-2968-9212
記事が選択されていません 記事が選択されていません【関連リンク】
ガレージザウルス
http://www.g-saurus.jp