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26年間の所有歴の間にいくつものトラブルを経験!?
走行距離は7万キロながらエンジンは5基目という超ハードユース!
1997年に、新車1年落ちのBCNR33で入手したという“モリタ”さん。若かりし頃は、長浦ゼロヨンを始めとするストリートドラッグレースに明け暮れていたという生粋のファイターだ。
「元々は2.7Lのフルチューン仕様で遊んでいたんですが、4年ほど前にフロントからクラッシュして横転。完全に廃車レベルだったんですが、エンジン&ミッションは奇跡的に生きていたし、思い入れもある“箱”だったので修理して乗ることにしたんです」。
復活に際してエンジンは、東名パワードの2.8Lキットを組み込んで耐久性と低回転からのトルクを確保。タービンには以前から使用していたギャレット製のプロトタイプとなる9450(T78系と同等サイズ)を組み合わせ、ブースト2.0キロ時に800ps弱を発揮する。EXマニはオーストラリアのハイパーチューン製。エンジンのマネージメントはHKSのF-CON Vプロが担う。
フルチューンスペックながら、エンジンオイルクーラーを備えていないのもこのBCNR33の特徴。代わりに、冷却水を介してエンジンオイルを冷やすヒートエクスチェンジャーを装備しているのだ。
「イギリスの製品なんですが、油温も水温も安定するので気に入っています。真夏の渋滞でエアコンを全開でかけても全く問題ないですよ」とのこと。
足回りはブリッツのZZ-Rダンパー(F8kg/mm R6kg/mm)を軸にセットアップ。フェンダーはフロントがリアルファクトリーM製、リヤがハンマリングによる叩き出し仕様で、前後ともに11Jプラス15のアドバンレーシングGTを組み合わせる。タイヤは295/30R18サイズのヨコハマアドバンネオバAD08Rだ。
消火器も備えたインテリアは、車両スペックに相応しい戦闘的な雰囲気を放つ。室内を覆い尽くすロールケージはルーフパネル交換のタイミングでリメイクしたそうで、「300km/hで走っても全く問題なし。きちんと走れるボディに戻りました」とモリタさん。
シートはレカロのSR−7、ステアリングはナンバー7製のドライカーボンステアリングをセットする。ミッションはホリンジャー製の6速シーケンシャルだ。
エクステリアは純正らしさを残しつつ、ウエストスポーツ製のドラッグウイングで個性を演出。
ちなみに、26年間での走行距離は約7万キロとかなりの低走行車だが、ゼロヨン時代に酷使したこともあってエンジンはすでに5基目に突入しているとのこと。
「数年前に病気してからは以前のようには走れてないです」と語るモリタさんだが、ゼロヨン9秒5&最高速300キロオーバーを実現するこの漆黒のBCNR33は、数々のトラブルを経た現在も走りのオーラを全身から放っていた。
●取材イベント:R’s Meeting 2023
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