「このメルセデスベンツ190Eの威圧感は異常だ!」パンデム魂ほとばしるネオ街道レーサー仕様

思わず190Eを買いたくなるほどキマりすぎている

パンデム初の4ドア用ワイドボディ!

1980年代に大ブレイクした小型のメルセデスサルーン「W201型190E」。いわゆるCクラスの源流というべきモデルで、5ナンバーに収まるコンパクトなサイズにメルセデスの哲学を詰め込んだ小さな高級車である。

バブル景気と相まって日本では「赤坂のサニー」と比喩されるほど普及したモデルなのだが、そんなオールドベンツをロケットバニーで知られるTRA京都がカスタム。PANDEM(パンデム)ブランド仕様として、ド迫力のブリスターフェンダーを組み込んだ。

実のところ、三浦さんは大の190Eフリークでこれまで8台も所有してきたほどなのだ。なお「シャコタン必須」とするパンデムだけに、4ドアの場合はドア回りのタイヤハウスをカットすることができないため、サイドステップを下に伸ばして低く見せる必要が生じるなど設計が難しくなりがちだが、190Eはそれを必要とせずバランス良くデザインできた自信作とのこと。

ちなみに、190E用にある既存のワイドボディ製品はエボリューションI/IIを模したものが多い中、パンデムはオーバーフェンダーではなくブリスターフェンダーを採用。ウイングもそれらしい門型ではなくダックテールにして、パンデムらしさを貫いている。キット構成は、フロントリップ、スプリッター、フロントフェンダー、サイド、リヤフェンダー、ウイングの6点となる。

ワイド幅はフロントが片側60mm、リヤが片側90mmとなり、全幅はノーマルの1680mmに対して1860mmと大幅に拡大。なお、現行Cクラス(W205型)の全幅は1810mmだから、改めてクルマが大型化していることを実感させられる。

リヤフェンダーの装着には純正フェンダーのカット加工が必要だが、リヤドアを開けた際に露出するタイヤハウスはきっちりとカバーされる設計だ。また、ホイールは当時物のロリンザーRSKをベースにリバレルしたものをセット。サスペンションはイエロー製車高調とロベルタカップの組み合わせだ。

なお、デモカーは2.6L直6エンジンを搭載する1992年式だが、トランスミッションは5速MTへと換装されている。「このスタイルでATはないでしょう!」とは三浦さん。直6のMT車は日本でほとんど流通しなかったため、eBayでMTキットを約30万円で購入して載せ換えたそう。換装にあたっては、ポジションセンサーが付いているフライホイールの加工が必要になるなど苦労があったそうだ。

「190Eはホンマに素晴らしいクルマです。エアロを着けんでもシャコタンにするだけでカッコええですし。ドアを閉めた時の剛性感がヤバイ。配線を通そうと思っても隙間がどこにもないですもん。めちゃ頑張って作ったクルマやと思いますわ」と、190Eへの愛を語る三浦さん。

この上ない迫力を感じさせる一方で、ベースデザインを活かしつつオールドスクールなヘラフラッシュを構築したスタイル。まさに名作だ。

PHOTO:Hirotaka MINAI
●取材協力:TRA京都 TEL:0774-43-3242

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