「第二世代GT-Rはやっぱり速かった!」最高速300キロを証明した600馬力のBCNR33

RB26改2.8LにVカム+TO4Zタービンを組み合わせて303.20キロを記録

通勤からゼロヨンまで楽しめるオールラウンド仕様!

第二世代GT-R、そしてRB26DETTの黎明期から、意欲的にチューニングに取り組んできた“ガレージザウルス”。あれから四半世紀以上の年月が流れ、RB26のチューニングやそのバリエーションはすでに熟成の域に達しているといっても良いだろう。

そんなRB26チューンの、およそほとんどのバリエーションの製作実績を持つザウルスが「本気で楽しめるRB26チューニングエンジン」のスタンダードと位置付けているのがこの仕様だ。

腰下にはHKSの2.8LキットSTEP0を組み、ヘッド周りはポート加工等を実施した上で可変バルタイシステムのVカムSTEP2を投入。そこにウエストゲート式のTO4Zタービンを組み合わせ、最大ブースト1.5キロ時に650psを発揮させている。

マシンコンセプトは「普段の足に使えて、ドラッグレースも楽しめる。そして気難しさがなく乗りやすい」というもの。さらに言えば、全開加速時に発せられるウエストゲートサウンドによって“チューニングカーに乗っている”という醍醐味を味わえる“快感性”も大きなポイントだ。

「以前このクルマはGT2530ツインという仕様で、2速~3速の加速性能に優れるパワー特性でした。対してこのTO4Zタービン仕様では、3速~4速の加速が楽しめるといったイメージ。かといってドッカンターボではなく、どこでも600psが楽しめるスペックです。やっぱりウエストゲート式のタービンって良いですよね。性能うんぬんではなく、ゲートサウンドってチューニングカーらしくてカッコ良いじゃないですか!」と、ザウルス林代表。

セッティング技術の向上もあって、現在ではツインターボ仕様での低中回転域レスポンスと遜色のないレベルまで近づけられるシングルターボ仕様。ひと昔前は“ビッグシングル”という位置付けだったTO4Zタービンも、ザウルスにとっては、もはやスタンダードサイズのタービンとなっている。

一方の足回りは、ストリートでの使い勝手を考慮してザウルスREX車高調のアッパー部分に、車高を瞬間的に上げ下げできるロベルタカップを装備。普段の街乗りからスポーツ走行まで、手を煩わせることなく車高を調整できるメリットは大きい。

ホイールはアドバンレーシングRS-D(10J×19)で、タイヤにはアドバンネオバAD08R(275/30-19)をセット。ブレーキはフロントにF50ブレンボを投入してストッピングパワーを強化済みだ。

インテリアはシンプルなメイキングだ。EVCや空燃比計、水温やインジェクター開弁率などを表示できるコンパクトモニターを装備する程度に留めている。

一方のエクステリアも、フロントリップとドラッグスポイラーが装着されている以外はノーマル。控えめな車高セットまで含めて、シンプルで大人なGTスタイルを構築している。

そんなマシンで挑んだ高速周回路での最高速アタック。普段の街乗りや通勤に使っているストリートチューンドで見事303.20キロをマーク! ザウルスの技術力を見せつけた1台と言っていいだろう。

●取材協力:ガレージザウルス 埼玉県狭山市入間川4-8-16 TEL:04-2968-9212

記事が選択されていません

「1000馬力のBNR32はどれくらい凄い!?」ドラッグGT-Rの血を引く公道最強スペックを試す!

「第二世代GT-R VS 空冷ポルシェ」トップチューナー目線で両車のエンジンを徹底考察【特別対談】

【関連リンク】
ガレージザウルス
http://www.g-saurus.jp

キーワードで検索する

著者プロフィール

weboption 近影

weboption