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パワーバンドは7000〜9000rpmの高回転型
2.6LにT62Rビッグシングルタービンをセット!
元々はワイドなトルクバンドを求めたRB26改2.8L+TO4Zタービン仕様だったが、オーナーの「上まで回せるエンジンで高回転域に強いタービンを…」という欲求によって大幅なリメイクを敢行。メイキングを担当したのは“ディフェンドレーシング”だ。
高回転までストレスなく回すため、あえて排気量アップしないで2.6Lのままとされたエンジン。腰下はHKS鍛造ピストンやトラストH断面コンロッドで強化され、燃焼室加工が行われたヘッドには東名280度カムが組み込まれる。制御系はF-CON Vプロが担当。
ピークパワーを狙ったのはもちろん、他人と被りづらいということで選ばれたT62Rタービン。最大ブースト圧2.5キロで推定1000馬力を絞り出す仕様だ。
「さすがに2.6L仕様でこのタービンを回すのは厳しくて、パワーバンドは7000〜9000rpmという極端な上振りです(笑)」とはオーナー。全開加速でもブースト圧は1速で0.5キロ、2速で1.5キロしかかからず、3速以上でやっとフルブーストになるそうだ。
助手席エアバッグの位置に強化タイプのパワートランジスタを装着。とくに、高回転域における確実な点火を実現するために施されたチューニングだ。
トランクルームにセットされたサード製インポンプ用コレクタータンク。燃料系は2基のニスモ強化ポンプと1000ccインジェクターで容量が確保されている。
エクステリアはニスモ製フルエアロで武装。ホイール&タイヤは9.5Jプラス12のボルクレーシングTE37に、265/35-18サイズのアドバンネオバが組み合わされる。また、足回りはテインN1ダンパーとイケヤフォーミュラのアーム類で強化。
ドアパネルやボンネット、トランクパネルはカーボン製に交換。快適性を犠牲にすることなく、出来るかぎりの軽量化が行われている。
メインメーターは320km/h&1万1000rpmフルスケールタイプとされ、追加メーターはトラスト排気温&油圧計が装着される。ナルディパーソナルのステアリングが渋い。
このチューンドの戦闘力は凄まじく、シェイクダウンだったにも関わらずOPTION本誌の最高速計測企画において319.1km/h(V-BOX計測)という記録をマーク。オーナーが望んだ弾けるような高回転域のパワー感を実現しつつ、実測でも圧巻の速さを見せつけたのだ。