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ロータリーならではの特性が武器に!
多彩なコーナーで構成されるワインディングは、サーキット以上に軽快なハンドリングとエンジンのピックアップ良さが要求される。そうした部分から、軽量コンパクトでレスポンスに優れるロータリーマシンはワインディングと相性抜群だ。
「ピックアップの良さや回答性の高さだけでなく、エンブレの少なさやブレーキバランスの良さもワインディングと相性の良いポイントですよ。アクセルオフやブレーキングで挙動が乱れにくいので、安心して走り込めます」とは、自らもワインディングを精力的に楽しむ“フジタエンジニアリング”の藤田代表。今回は、そんな名門チューナーが仕上げた3台のロータリーチューンドを紹介する。
あらゆるステージに対応可能な万能型FD3S
空力性能を高めた精悍なワイドボディスタイルが目を引く坂根さんのFD3S。サーキット特化のチューンドに思えるが、ストリートからタイムアタックまで楽しめるように仕上げられた生粋のオールラウンダーだ。
ピックアップの良さと風量が絶妙にバランスされたTO4Sタービンは、ストリートからサーキットまで楽しめるチューンドロータリーの人気タービンだ。廃盤となった現在は、GTIII-4Rが後継として使用されることが多い。
タイヤ&ホイールは、スタイリングとサーキット走行を考慮して前後295/30R18サイズのアドバンA052と11JのアドバンレーシングGTをインストール。ブレーキはFEEDのアルミ鍛造キャリパーキットで、パッドには初期制動力を高めつつコントロール幅を広げた制動屋の特注品をマッチングしている。
一方の足回りは、オリジナルのFEED PRO F-09魔王スペック(車高調)を軸に構築。スプリングレートは前後18kg/mmの設定で、FD3Sの魅力である回頭性の良さを犠牲にしない弱オーバーセッティングがポイントだ。
存在感抜群のFD3Sは通学もこなす万能スペック
色鮮やかなブルーメタリックカラーでアフラックスGTIIIキットをスタイリッシュに飾り、ホイールまでもボディカラーとリンクさせたカスタムチューンド。カッコ良さと速さを研ぎ澄ました唯一無二のオーラは、チューンドFD3Sを探していた木下さんにとって、まさに理想的な一台との巡り会いだった。
心臓部の13B-REWエンジンは純正タービンを活かしたブーストアップ仕様だが、ラジエターやインタークーラーなどの周辺セットアップは万全。通学&ワインディングをストレスフリーで楽しめる、死角のない300ps仕様に仕上げられている。
リヤウイングもアフラックスのGTIIIを装備。ストリートではオーバースペックのように思えるが、スタイリングの精悍さやスポーツラジアルでのグリップレベル追求に貢献することは言うまでもない。
ホイールはワークエモーションCR2P(FR11.5J)で、タイヤにはアドバンネオバAD08R(FR295/30-18)をマッチング。ワインディングでも存在感が際立つマシンに仕上げられている。
懐深い走りが魅力のハイレスポンス仕様
NAゆえにポテンシャルこそ限られてくるが、ノーズさえ入れば軽快にコーナーを駆け抜けることが可能で懐深い走りを楽しめるのがRX-8。そんなコーナリングマシンとしての魅力をワインディングで輝かせるべく、フットワークチューン主体にアプローチしているのが廣澤さんだ。
エンジンはフジタエンジニアリングのビッグスロットル、EXマニ、RSE製マフラー、ECU書き換え…と、ライトな吸排気チューンで233psを発揮。決してビッグパワーとは言えない仕様だが、純正とは比べ物にならないほどのハイレスポンスを手にしている。
エクステリアはアフラックスのキットで武装。中でもカーボン製のクーリングボンネットは、冷却・軽量化・美しさの三拍子が揃った人気アイテムだ。
RX-8の走りを磨くには、旋回性能とボトムスピードの底上げがマスト。そのためこの車両はスピリット製をベースにした車高調(F14kg/mm R12kg/mm)やフジタエンジニアリングオリジナルのブレーキキットを投入し、コーナリングパフォーマンスを高めている。
ワインディングを気持ち良く走れるように取り組んだ結果、ストリートからサーキットまでステージを問わずに戦える1台へと自然に鍛え上げられたというわけだ。
●取材協力:フジタエンジニアリング 大阪府堺市東区八下町1丁82-1 TEL:072-258-1313
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