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TD04ツインターボで400馬力オーバーを獲得
ノーマルATの保護対策も万全!
「高速でエルグランドの加速に全く追いつけなかった…」。それがこの初代アルファードをチューニングするきっかけだ。メイキングを担当したのは、実力派チューニングショップ“S&Aオートクリエイト”。
当初は排気量アップも候補に上がったが、オーナーの「もっとパワーを!!」という要求に直球で応えるには、ターボ化がベストと判断。そしてTD04タービンをツインで装着することになったのだ。
ミニバンのターボ化は初めての挑戦だったというS&A。V6 3.0Lの1MZエンジンをターボ化するにあたり、片バンク1500ccに合うサイズを計算してTD04を選択。EXマニは当然ワンオフだが、狭いエンジンルームでの配管作業はとにかく苦労したそうだ。
ちなみに、エンジン本体は圧縮比もそのままの完全ノーマル。1000ccのインジェクターを追加し、燃焼消費量から算出した最高出力は400psオーバーというから恐れ入る。
排気レイアウトは上流から全てワンオフ。エキゾーストマフラー自体はとても静かだが、アルファードには本来ありえないターボサウンドが刺激的だ。
フロントバンパーはGT-Rサイズの前置きインタークーラーを収めるために大加工。「エクステリアはあくまで “純正らしく”」がオーナーの掲げたコンセプトだったため、細部まで手を抜かず、製品レベルのクオリティで仕上げたそうだ。
比較的小型で良く回るタービンを組み合わせたこと、また、エンジンの圧縮比を落とさなかったことによってブーストレスポンスは抜群。低回転域から太いターボトルクが立ち上がるため、街乗りでは扱いやすく、高速走行時の加速力もスポーツモデル並みに生まれ変わった。
しかし問題はミッション。当初はATFクーラーを装着していたが、これが期待したほどの効果を発揮せずATはあっさりブロー。そこで新たな対策としてサブラジエターを搭載。AT車はラジエターにATFクーラーが内蔵されているため、水温を下げることはATFの温度を下げることにも繋がるのである。事実、この対策後にAT関連のトラブルはなくなったそうだ。
重要な水温管理は、トラストのインテリジェントインフォメーターにて表示しており、もっともエンジンの調子が良いのは86度近辺とのこと。燃調はeマネージで煮詰めている。
フロントバンパーサイドに設けられたアウトレットダクトは、サブラジエターの熱を排出するためのものだ。
ホイールはBBSのLMで、ブレーキは前後にレクサスLS460純正のキャリパー&ローターを装着。「純正トップグレードのパーツを使う」というオーナーの拘りが体現されたポイントだ。
こうして、強めにアクセルを踏むだけでホイールスピンするほどのパワーを手にしたアルファード。刺激的なエキゾーストサウンドまで含めて、その完成度はリアルチューニンドそのものだ。
●取材協力:S&Aオートクリエイト 神奈川県平塚市西八幡4-7-7 TEL:0463-23-8191
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