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26年前に購入した相棒と走り続ける!
心臓部は4A-GE改1.6L+TD06L2-RXタービンで380馬力
世にも珍しいAE111型カローラレビンをベースにしたフルチューン仕様の登場だ。マシンメイクを手がけたのは“フェニックスパワー”。オーナーは、26年前に人生初の相棒としてこのレビンを新車購入、以来、浮気することなく愛情を注ぎ続けながら様々なステージで走りを楽しんできたという。
心臓部に収まる4A-GEエンジンは、ターボ化を前提にエスコートの鍛造ピストンやJUNのI断面コンロッドなどを組み込んで1.6Lのまま徹底強化。ヘッドも戸田レーシングのハイカム(IN272/EX288度)を軸にくまなく手を入れ、強靭なパワーユニットを作り上げている。
タービンは2021年にTD05Hから最新のTD06L2-20RXへと風量アップ。1.6Lで回すには厳しいサイズだが、ウエストゲート(スプリングのセット圧)とF-CON Vプロのセッティングを見直すことで、7000rpm以上の領域でもパワーが追従する特性を作り上げた。最高出力は380psに達している。
前置きインタークーラーはトラストのRB26用を加工したワンオフ仕様。どうせカスタムインストールするなら…と、あえて大きめのサイズをチョイスしたという。
エキゾーストマフラーは、フェニックスパワーのワンオフスペシャル。同社が展開するデパーチャーシリーズのSW20用とJZZ30用を組み合わせて製作したそうだ、車体とアンバランスな極太テールは、ハイパフォーマンスを主張するポイントでもある。
エアロパーツは各部に補強を入れて、高速走行にも耐えられる強度を確保。フェンダーは10mm叩き出して225サイズ(サーキット用)を飲み込めるようにしている。
足回りはアラゴスタタイプSベースの特注車高調を軸にセットアップ。ホイール&タイヤは、BBSのRG-RとアドバンネオバAD08R(215/40-17)のコンビで、ブレーキはエンドレスの4ポットキャリパーシステムを奢る。ファイナルは純正のローギヤードだ。
ブースト計を追加している以外は、ノーマルの状態をキープしているインテリア。センターコンソールなどのカーボン柄パネルは純正オプション品。どれも極上のコンディションだ。
このチューンドを高速周回路で走らせた飯田章選手は「昔ながらのチューニングカーって感じ(笑) ファイナルが加速重視になっているから最高速には不向きなんだけど、加速感は強烈だよ。7000rpm超えてもパワーがちゃんと盛り上がっていくし、吹け上がりも鋭くて200km/hまでがとにかく気持ち良いんだよ。めちゃくちゃ怖かったけどね!」と評価。
正式記録は228.04km/h。1.6Lベースとして考えれば十分すぎる結果だろう。AE111を新車ワンオーナーで溺愛し続けるオーナーだが、その理由については「他に気になるクルマが無かったから」とシンプルかつ分かりやすい答えが返ってきた。生涯の伴侶とも言えるようなクルマと出会えること、それはクルマ好きにとってこれ以上無いほど幸せなことではないだろうか。
●取材協力:フェニックスパワー 福井店:福井県坂井市丸岡町朝陽2-317 TEL:0776-67-2980/京都店:京都府久世郡久御山町佐古外屋敷37-2 TEL:0774-48-1157
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