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極端なパワーはいらない!徹底したバランス重視のメイキング
2.6Lのままで実現できる快速オールラウンダー仕様!
「走る・曲がる・止まる」の三大要素をいかにバランス良く引き上げるかということは、チューニングカーの永遠のテーマだ。秋田県の名チューナー“ツーシステム”が製作したこのBNR34は、それらを高次元でまとめつつ、ストリートでの扱いやすさを徹底重視したハイスペック仕様となる。
エンジンはヘッドにHKSのVカムステップ1を組み込んでいるが、腰下はフルノーマル。基本的には吸排気系のみのライトチューンで、純正EXマニにGTIII-RSタービンを組み合わせてブースト1.0キロ時に470psを発生させる。燃料系はサードの850ccインジェクターで強化済み。制御はF-CON Vプロが担う。
インタークーラーはトラスト製。さらに、DRLのオイルクーラーをセットするなど冷却系も増大したパワーに合わせて容量アップが行われている。
エキゾーストマフラーには、バルブ付きのHKS製2SXを装備。これは、回転数と車速でバルブを自動制御し、市街地走行では静音、アクセルを踏み込むステージでは最大限の排気性能を引き出すことができるという逸品だ。
足回りはセッティング幅が広いD2スーパーレーシングで構築。リヤにヘルパーを追加して接地性を向上させているのが特徴的だ。ブレーキもD2の6ポットキャリパーシステムを奢る。ホイールは10.5JのボルクレーシングCE28SL、タイヤは265サイズのアドバンA052だ。
レカロのフルバケットシートとナルディクラシック、カーボンパネル程度の変更でスッキリまとめられた室内。ロールケージは投入されていないが、サーキット走行時はシングルシート化される。ピラー横にはGPSラップタイマー機能を持つロガーもセットされている。
このチューンド試乗した佐々木雅弘選手は「変なクセが全くないし、誰が乗ってもどんな走り方をしても速く走れそう。まさにチューニングカーの理想形ですね。タイムだけを狙うならいくらでも方法はありますが、ストリート仕様なら、コストパフォーマンスまで含めベストバランスじゃないかな」とコメント。
チューンドらしさと、ノーマルのような扱いやすさをハイレベルで両立したBNR34。速さ、刺激、快適性…と、トータルで追求していくことこそが第二世代GT-Rで目指すべき道と、その仕上がりレベルの高さから強く感じさせられた。
●取材協力:ツーシステム 秋田県大仙市大曲字以与谷地93 TEL:0187-66-1696
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ツーシステム
http://www.twosystem.jp