「現行アルトもイジれるんです!」ECUチューン+点火系強化でHA37Sは覚醒する

R06Aのポテンシャルを引き出す!

街乗り領域での走りも改善させるチューンドECUが発売間近

2021年12月に発売された現行型の9代目アルト(HA37S)。ワークスやターボRSといった走り系グレードが存在しないことから、社外のチューニングパーツは皆無に等しいが、そんなHA37SのECU解析をほぼ完了したというのが“ラインナップレーシング”だ。

「先代の36系に比べて協調制御が進んでおり、ひとつ間違えると即セーフモードに入るので厄介でしたが、データの抜き出しに成功して、今は整理整頓をしている段階です。ECUチューンの狙いは、先代モデルと同じく中速域のトルクアップとシャープに吹き上がるレスポンスの底上げが基本。日常域で扱いやすく、走らせて気持ち良いフィーリングを狙っていきます」とは代表の松山さん。

続けて「先代モデルは100km/h以降が厳しかったんですが、現行モデルは120km/hを超えてもまだ伸びる印象。高速道路の速度規制への対応で、CVTの制御や設定が変えられたのかもしれませんね。とにかく、CVTモデル同士であれば、37系の方がポテンシャルは高いと考えています」。

ECU以外で手を入れるべきポイントは点火系だ。取材車両には、発電の負荷を軽減すると同時にコイルへの送電容量を高めることができる「919(クイック)ワイヤー」と「プレミアムアース極」がインストールされていた。

ECU&点火系以外のパーツも絶賛開発中だ。エキゾーストマフラーは36系アルトのNA用をベースに、メインパイプ径を純正の38φから42.7φへと拡大。中央に触媒、リヤには小さなサイレンサーも設けられている。素材はオールステンレスで、もちろん保安基準適合品だ。

足回りは、ボルドワールドのラインナップ仕様でセットアップ。フロントはネガティブキャンバーを付けるため取り付け部に偏芯カムを、リヤは専用アクスルで取り付け位置を50mm上げ、これにストロークを持たせた専用サスを組み込んで、リヤのトラクション不足を改善している。

ホイールは、ラインナップレーシングオリジナルサイズのボルクレーシングのTE37 SONIC(7.0J×15+38)。フェイスは最もコンケイブの深い5で、リヤはオリジナルのアクスルを装着しないと装着不可という攻めたサイズだ。キャンバー角はフロントがネガ4.5度、リヤがネガ3.5度の設定となる。

「37系アルトのパーツ開発はまだスタートしたばかりですが、色々なステージを走らせながら長所を伸ばす方向で腰を据えて煮詰めますよ!」とは松山さん。

パーツ開発が進んでいけば、先代のHA36系アルトと同様に、HA37系もチューニングベースとしての魅力が高まるはず。手軽な軽スポーツを愛するクルマ好きは、ラインナップレーシングの動向に注目だ。

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●取材協力:ラインナップ(松山商会) 兵庫県姫路市花田町小川164-1 TEL:0790-251-1025

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