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FAT FIVE LANDをJZA80が埋め尽くす
2023年12月の中旬に、D1GPドライバー“斎藤太吾”選手が運営する埼玉県のFAT FIVE LANDで開催されたJZA80スープラ生誕30周年記念ミーティング。開催したのは80スープラを愛する有志たちで、会場には80台ものチューンドが集結した。今回はそんな会場に集まったJZA80スープラの中から、特に目を引いたマシンをピックアップして紹介していく。
細部の仕上げに拘る独創的なアレンジエアロが自慢!
OWNER:かずきちさん
18歳で乗り始めたJZA80スープラSZを事故で廃車にしてしまい、「ターボに乗り替えよう」と、23歳でRZデビューした“かずきち”さん。仕事の都合により28歳で一度手放したものの、売った1年後に同一個体が中古車として並んでいるのを発見。手放したことを後悔しいたタイミングでの再会だったため、即決で買い戻したというエピソードを聞かせてくれた。
フロントバンパーとアンダーパネルはJUNオートがベース。元々はダクト部のみ丈が短いデザインだったのものを、左右も同様に3センチほど丈を詰めてフラットなイメージへ。左右にあるフィンはバリスのサイドステップに合わせて、アンダーパネルと一体で立ち上げて作っているという。製作は埼玉県白岡市のライズボディワークスで「頭の中のイメージを理想通りのカタチに仕上げてもらえました」とは“かずきち”さん。
フロントフェンダーはレクサスIS Fのようなイメージを意識し、リドックスをベースに薄くスポーティな印象のダクトを追加。ホイールはSSR GTX01の18インチで、サイズはフロント10Jプラス22、リヤ10.5Jプラス15だ。
サイドステップとアンダーパネルはバリス製。リヤフェンダーは貼り付けタイプのリドックスだが、バリスのサイドステップに合わせて前側のアーチ形状をリメイクしている。
リヤセクションはフェラーリF430モデナ風の汎用ディフューザーを購入して純正バンパー下部にセット。マフラーと干渉しないように左右のレイアウトを作り直している。
ボルテックスの1500mm幅のGTウイングをより大きく見せるべくセンターマウントに拘り、ハイマウントのスワンネックタイプをオーダー。通常ラインナップには存在しなかったが、相談したところ快く製作してもらえたそうだ。
GTルックを追求して極太タイヤをツラウチセット!
OWNER:宮原さん
免許取得後、18歳でJZA80スープラを手に入れて以来、試行錯誤しながら愛車のチューニング&カスタムを続けているという宮原さん。購入当初ブルーメタリックだったボディカラーは、8年の間でミッドナイトパープル→レクサスソニッククォーツ…と、2度のオールペイントを敢行したというから恐れ入る。
地を這うようなローフォルムはプルーム製のエアサスで達成。過度のネガティブキャンバーは付けず、フェンダーに被らせるほど車高を落とすことでトラックスタンス的な雰囲気を演出している。
ホイールは海外向けに市販されている、JDMコンセプト×ワークのコラボレーションモデル「GT5-3P」の19インチ。リムはフロント9.5Jプラス25、リヤ10.5Jプラマイ0で、タイヤにはナンカンCR-S(F265/30-19 295/30-19)を組み合わせる。
所有歴30年の集大成にエンジンをフルチューン!
OWNER:ラスタさん
新車購入ワンオーナーで約30年、実力派チューニングショップ“ザウルス”と二人三脚でチューニングを重ねながら進化させてきたという“ラスタ”さんのJZA80。エクステリアはシンプル&クリーンにまとめ上げているが、このチューンドの見どころはエンジンルームにある。
心臓部の2JZ-GTEは、強化ムービングパーツによって3.4L化。そこにT88-34D改タービンをインストールし、F-CON Vプロによる綿密な制御を組み合わせることで800psオーバーを実測で発揮している。また、魅せるエンジンルームを意識しているのもこのチューンドの特徴だ。配線や配管を見えない位置に移動したりフェンダー内に隠す、いわゆる“ワイヤータック”を敢行しているのである。
足回りは、アラゴスタ・タイプS車高調に加え、瞬時に車高の上げ下げができるロベルタカップも装着。エアタンクはトランク内にマウントする。
ホイールはアドバンレーシングGT(18×11J+30)で、ブレーキはザウルスの鍛造レーシング6ポット&4ポットキャリパーに交換。ローターサイズはフロントが380mm、リヤが345mmとなる。
エアコンパネルが助手席ダッシュボードに移され、EVCやデフィのマルチメーター(FD)がレイアウトされているがこちらは暫定仕様。ゆくゆくは、3Dプリンターで内装パネルをワンオフ製作し、ナビやエアコンパネルまでスマートにまとめたコクピットを作り上げていくそうだ。
純ベタドシャコタンの次はスーチャー化の野望!
OWNER:けびんさん
“けびん”さんが所有するJZA80の見どころは、ノーマルフェンダーにアウトリップで押し込んだ11JのボルクレーシングTE37V 10th アニバーサリーエディション(F18×11J+15 R18×11J-7)だろう。
「弟がS15シルビアに履いていたホイールを譲り受け、キャンバー角を付けて無理やり入れました!」とは“けびん”さん。
もちろんノーマルアームのままでは不可能なため、前後にイケヤフォーミュラの調整式ロアアームを投入した上で、ネガティブキャンバー角をフロント9度&リヤ11度でセット。ローダウンはK-SPORTのエアサスキットによるものだ。
室内は白黒のツートンカラー仕上げで、コンソールやインパネはDIYでアルカンターラ生地に張り替え。左右シート(レカロSR-3)も然りだ。なお、ベース車両はNAだが、現在GTスーパーチャージャー化を検討しているそうなので期待したい。
PHOTO&REPORT:長谷川実路
Part.2へ続く