「君はC1最速のポルシェを知っているか?」ヤバい本が発売された件について

読むとポルシェが欲しくなる『ポルヘッドVI』の魔力

作り手の“魂”が感じられる稀有な雑誌だ!

カスタムカルチャー誌『モーターヘッド』の姉妹誌であり、ポルシェ専門ブックとして絶大な人気を誇る『ポルヘッド』の第6弾がついに発売された。「スピード・キング」をメインテーマとした今作は、ポルシェとスピードとの豊かで色濃い関係性を独自の切り口で展開しているのがポイントだ。

画像提供:ポルヘッド

数あるコンテンツの中でWEB OPTIONが特に注目したのは、ストリートステージをターゲットに手が入れられたチューンドポルシェだ。首都高C1最速と呼ばれるGT2レーシング仕様のエクステリアが眩しい993Tは、1996年式の993ターボがベース。

25年以上もの歳月をかけて試行錯誤を重ねながら進化を遂げてきたハイスペック仕様で、現在は3.6Lのフラット6にシングルのビッグタービン換装(オリジナルはツイン)、モーテック制御で600psという最高出力を誇る。

画像提供:ポルヘッド

一方、湾岸最高速仕様の930turbo Evoは、1985年式の930ターボをベースに30年の歳月をかけて進化させたマシン。フラットノーズが印象的なシルエットは、空力を最優先した結果、ポルシェ純正のフェンダーを加工してオリジナルの表情を作り出している。

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エンジンはオリジナルの3.3Lをベースに964ターボの純正タービン(KKKの27.2)に換装。純正とはいえ、ハウジング以外は全て手が入っており、モーテック制御で555psを絞り出す。知る人ぞ知る伝説のチューナーが湾岸仕様にセッティングを施した1台とのことだ。

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「このストリートレーサーな2台に共通することは、独創性あふれる姿ではありながら、その実、純正品を多用するなどポルシェの基本は崩さずに速さを追求している点。“ポルシェは何より素材の時点で頭抜けてる”とオーナーが口を揃えるあたりに、ポルシェの『スピードキング』としての凄みが感じ取れる気がします。誌面ではより深く『スピードキング』たるポルシェの世界を描いていますので、ぜひ手に取りページを捲って頂けたらです」とは、ポルヘッドの高田編集長。

画像提供:ポルヘッド

その他、最新の992GT3RSを筆頭に、935/19、962C、718ケイマンGT4RS / CSが「峠」をゼンカイで駆け抜ける「MHヒルクライム・真庭速祭」の公道インプレッションも必読だ。日本の公道ワインディングでのポルシェ全開レポートが読めるのは、間違いなく「ポルヘッド」だけだろう。

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「ポルシェのスピード」と熱く向き合うオーナー像がドラマチックに描き出されているVol.6。「ポルヘッドらしさ」が詰まりまくった、今時珍しい作り手の熱量が感じられる極上の1冊だ。

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