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JZX90チェイサーに直6NAの気持ち良さを凝縮!
今回紹介するのは、トヨタJZX90系の中でもマイナーなNAグレードのツアラーSだ。重箱の隅をつつくような吸排気チューンを敢行し、60psものパワーアップを実現した稀有なNAメカチューン仕様に迫る!(OPTION 2002年5月号)
吸排気系モディファイのみで60馬力アップを実現
深く考えずに中古購入したJZX90チェイサーのツアラーS。 ターボグレードより遅い事など百も承知の上だったそうだが、想像以上の遅さに耐えられなくなりチューニングを決意。
「NAのレスポンスの良さを引き伸ばしつつ、パワーアップできないだろうか…」と、オーナーがグランドスラムアルロイテ(※)に相談したところ、提案されたのがウェーバーアルファ社のキットを用いたスポーツインジェクション化だったという。
6連スロットル化に伴っては、スロットルボディとインジェクションアダプターのみウェーバーアルファ製のものを使用し、その他はワンオフと流用で対応。EXマニをはじめとする排気パートもフルで見直されている。これらの仕様変更により、最高出力はノーマル実測160psから220psへと跳ね上がり、60psものパワーアップを達成したのだ。
6連スロットルの内径は45mm。ウェーバーアルファのキットは精度が非常に高く、パワーと信頼性に長けているという。エンジンとスロットルボディを結合するインマニは完全なワンオフ。吸気管長を計算し、最もパワーが出る長さと角度に設定されている。
ファンネル仕様の豪快な吸気音も捨てがたいが、サージタンクとエアクリを装備することで安定した吸気を実現。もちろん、ゴミや埃の侵入もシャットアウトできる。
インジェクターはトヨタ純正が合わないために、RB20用を流用。また、エアコン使用時に確実なアイドルアップを行えるように、GT-R用のソレノイドバルブを2基使用している。
エンジンマネージメントは純正ECUの書き換えをメインに、制御が難しいアイドリング領域のみDCシステムのサブコンでセッティングを煮詰めている。
足回りはオーリンズのPCV車高調を軸にセットアップ。ブレーキはアルコンのキャリパーキットを装備してストッピングパワーを増強している。
元々はオートマ仕様だったが、スポーツインジェクション化でパワーアップしたところ滑るようになったため、ツアラーVの5速MT(R154)に載せ換えた。クラッチはORCシングルの強化を奢る。
工賃やセッティング代まで全て含めた総額はおよそ90万円。この状態からさらなるパワーアップも十分可能なので、「他人とは被らない仕様にチューニングしたい!」と考えている人には注目の仕様と言えるだろう。(※グランドスラムアルロイテは現在閉店しています)
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