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極限を見据えた切削鍛造!
R35GT-Rターゲットの20インチから展開
クルマにとって過酷な耐久レースの世界。限界の速度域で長時間走り続けることが求められる。ゆえに計り知れない負荷がホイールに掛かり続けることは想像するに容易い。そうした厳しい条件下で最大限のパフォーマンスを発揮するべく開発が進められているのが「WPS NVR5」。エンケイが次期フラッグシップと位置付ける鍛造削り出しホイールだ。
第一弾として選ばれたのが、R35GT-Rをターゲットに据えた20インチモデル。圧倒的なパワーやトラクション性能、そして約1.74tに達する重量級ボディなど、ホイールにとっては過酷な条件が揃う素材があえて選ばれた。
プロデュースするのは、エンケイ各製造部門の精鋭が集まり結成された最新ファクトリー“WPS”。最先端の加工技術や長年に渡って蓄積してきた英知を注ぎ込み、比類なき1本が生み出された。
その造形は、まさに機能美と呼ぶに相応しいフォルムを携える。ディスクデザインには5穴ホイールとして理想的な応力分散性能を実現する5スプリットスポークを採用。センターディスクから深いコンケイブを描きながら立ち上げられたスポークは、リムエンドのギリギリまで伸びる。その側面にはサイドカット加工を施すことで剛性と軽さを両立させた。
さらに注目すべきは、芸術的な意匠を見せるセンターパートだ。スポーク間に穴開け加工を施した上で、ナットの付け根の部分は敢えてリブを残すなど、形状を最適化。高い性能を追い求めるために労力やコスト度外視で妥協なく作り込む。
エッジの効いたフォルムも切削鍛造ならでは。十分なタテ断面積を確保したスポークにはサイドカット加工が施される。最新の切削加工機械でスポークエンドのギリギリまで抉りを入れている。
深い窪みを持つサイドカット加工はスポーク間にまで及ぶ。その根元には穴開け加工も実施。十分なハブ取り付け剛性を確保したうえで、軽量化を図っているのだ。
ワイドトレッドスペーサーの使用も考慮され、ハブ接触面には逃げ加工が実施されている。切り欠きは、ハブ面の腐食を抑えるために水抜き用として設けられたものだ。
ブリッツのR35GT-Rニスモに装着されたWPS NVR5(アナダイズドブラック)。サイズはフロントが10Jプラス30×20インチ、リヤが11Jプラス20×20インチとなる。ビッグキャリパーを逃がすべくリム形状にも配慮された。
スポークの根元に刻まれた窪み(ツインラディエーションディンプル)はグラム単位の軽量化に加え、表面積を広げることでブレーキ放熱効率を高める効果も狙ったデザインだ。
まさに、最新技術の結晶とも言えるWPS NVR5。世界のトップブランドが手掛ける意欲作に、琴線をくすぐられるR35GT-Rユーザーも決して少なくはないことだろう。夏頃という正式リリースの便りを楽しみに待ちたい。
●取材協力:エンケイ TEL:053-522-5245
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