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現代の快適装備をフル搭載したKGC10
心臓部にはハイレスポンスなRB25改NAユニットを搭載
旧車人気が高まる中、ベース車探しが困難なほどの品薄状態が続いているハコスカ(KGC10)。1968年(昭和43年)にデビューし、レースでは数々の金字塔を打ち立てた存在だ。
そんな伝説の名車に、現代の技術を投入して生まれ変わらせたのが旧車チューンの雄“ロッキーオート”だ。見た目は完全に往年のワークススタイルなのだが、中身がとにかく“ヤバイ”のだ。細部を見ていく。
まず完全に作り直されたインテリアから。ダッシュボードはデザインをイチから見直した上で、高級素材のアルカンターラで貼り替え。さらに、メーター類はオートメーターのELバックライト仕様のC2シリーズに変更し、オールド感を完全払拭している。
革張りのレカロシートはヒートシーター付き、ランバーサポートも調整可能な電動タイプを奢る。センターコンソールもワンオフ仕様だ。パワーウインドウはR33スカイライン用を移植して快適性を追求。ちなみに、ステアリングアシストもR33用のパワステを移植している。
カーオーディオ、オートエアコン、そしてエンジンマネージメントを担うHKSのF-CON Vプロは、センターコンソールに埋め込まれる。細かいところでは、エアコンユニット下のデジタル時計もR33純正だ。
もちろん盗難防止のセキュリティシステムも完備。誤作動の少なさに定評のあるクリフォード製をチョイスしている。
作り手の発想力が伺えるのがキーシリンダー。何とR32スカイライン用を丸ごと移植して、BNR32用のキーを使えるようにしているのだ。
ここまで知ると、なんだか機関系の方が霞んでしまいそうだが、心臓部はRB25改NA+RB26ヘッドのハイレスポンス仕様で、L型フルチューンをも上回るポテンシャルを誇る。
吸気系は6連スロットル&ハイカムでまとめ、排気系もオリジナルのタコ足でセットアップ。レーシーな直6サウンドは絶品だ。
エンドマフラーは50φのデュアル。空力悪化の原因なる凹凸や、周辺パーツの重量増を嫌ったテールレンズのインナー装着と合わせて、当時のレーシングスタイルを完全再現している。
オイルクーラーはニチラ(日本ラヂエーター→カルソニックカンセイ→マレリ)の当時物を装備。ハコスカレース仕様のアイコンとも言うべきアイテムだ。
もちろん、走りを極めるためにブレーキにもR33スカイライン(タイプM)用4ポッドを装備した上で、マスターシリンダーもR33用を使って大容量化。純正とは比較にならないほどダイレクトなブレーキフィールを実現している。
セミワークスタイプのオーバーフェンダーには275幅のタイヤをインストール。サスペンションにはアラゴスタの特注車高調、そしてレース用中空スタビなど、細部を紹介しはじめるとキリがないほど手が加えられている。
サイドミラーは走行時の視認性を重視し、NA6CEロードスターから流用。小ぶりなデザインがワークススタイルを盛り上げる。
ボディはレストアと同時にロッキーオート独自のフレーム補強を敢行。200キロ巡航も全く問題なしというそのハイパフォーマンスっぷりは、もう旧車とは呼べない内容だ。
●問い合わせ:ロッキーオート TEL:0564-66-5488
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ロッキーオート
http://www.rockyauto.co.jp