チューニングパーツのチョイスはアメリカらしさ全開!?

あえてER34をチョイスした現役米兵のマシンに迫る!

NISMOコンプリート風で仕上げられたこの美しいER34は、ハワイにルーツを持つパトリックの愛機。ハリウッド映画“ワイルドスピード”の影響で、R34スカイラインの沼にハマってしまったそうな。

GT-Tエンブレムはパトリックさんの友人が3Dプリンターで製作

「アメリカ空軍の嘉手納基地所属で、2020年から日本に赴任しています。R34は私の長年の夢だったので、日本に住み始めてすぐにフルノーマルの個体を購入したんです」とのこと。

2020年当時の相場なら、無理をすればGT-Rも狙えたと話すパトリックさん。しかし「僕は自分らしいR34を作りたかったんです。そのためのチューニングやカスタム費用まで考えるなら、GT-RではなくER34を選ぶのがベストだと判断しました。事実、GT-Rを買っていたらここまでイジれなかったと思います(笑)」と話す。細部を見ていこう。

エンジンはRB25DETのNEO6をベースに、海外製の鍛造ピストンとコンロッドで腰下を強化。そこにオーストラリアの6boost製EXマニを介して、ボルグワーナーのEFR9274タービンをドッキング。最高出力は推定600psだ。

見慣れないクランク角センサーは、純正より高精度なオーストラリアPRP製だ。マネージメントはハルテックのフルコンで行なっている。

「エンジンは沖縄のNファクトリーさんで作ってもらったばかりです。レスポンス重視でパーツを選んだけど、ちょっとタービンが大きかったかな(笑)」とはパトリック。

ホイールは18インチのグラムライツ57CR(F9.5J+23 R9.5J+12)をセレクト。ホイール自体は日本で販売されていたモデルだが、センターキャップには海外で販売されたNISMOコラボの57CRに設定されていた専用品をセットしている。ブレーキは、アメリカンメーカー“R1コンセプツ”の6ポットキャリパー&350mmローターだ。

一方インテリアは、ジャパンメイドのブリッドで統一。シートは2脚ともにユーロスターIIで、ドアトリムやリヤシートもブリッドのグラデーションロゴで張り替えられている。

外装はあえてER34らしいスタイルを活かすべく、ノーマルフェンダーのままNISMOのBNR34用フェンダーモールを装着。エアロパーツは入手困難な絶版品のイーストベア製だ。

今後の展望に関して尋ねると「次はワイドボディ化。GT-R仕様のワイドフェンダーも素敵ですが、あえてその路線ではなく、自分らしいオリジナリティを重視した形で仕上げられたら…と考えています」と、パトリックは笑顔で答えてくれた。

ちなみに、取材はR34祭りで行ったのだが、パトリックは沖縄から車両を持ち込んでの参加という気合の入りっぷり。それだけのR34愛を持ち合わせている彼なら、このスカイラインをさらに進化させてくれるに違いない。

PHOTO:平野陽(Akio HIRANO)
●取材イベント:第14回R34スカイライン祭り

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