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ダウンフォースとクーリングの双方を強化!
完全新作ハードトップも鋭意開発中
回頭性とトラクションに優れたフロントミッドのFRとして一時代を築いたS2000。しかし、近年はパーツ生廃を受けた保存モードに突入しているためか、東京オートサロンの展示車両も激減している。そんな中、停滞ムードを吹き飛ばすかのように新作エアロを纏ったデモカーを披露したのが、“カーガレージアミス”だ。
「生廃が進んで保存モードに移行しているオーナーも増えていますが、ミドルクラスのFRスポーツと言えば、S2000は外せません。VTECの痛快なエンジンフィールは言うまでもなく、フロントミッドならではの回頭性の高さと頼もしいトラクションでコーナーを駆け抜けていくソリッド感は、S2000でしか味わえないもの。とはいえ、空力面は最新技術が注入された現行モデルに敵わないため、そこをエアロパーツのアップデートによって補完しています」とは、アミス代表の松浦さん。
クーリングとダウンフォースに拘ったバンパー開口部は、2020年に東京オートサロンで発表されたラディカルボディキットの流れを汲むものだが、『Re.S』と名付けられた新作のフロントバンパー・フェンダーセット(29万7000円)は、ワイド化を片側30mmに、ノーズ延長を40mmに抑制したストリート向けモデルとなる。
「走りに拘るS2000ではフロントのワイド化が当然となっていますが、フロア下をしっかり整流できていればフロントタイヤのサイズアップはそこまで追求しなくても良い。タイヤをサイズを上げていくと、ステア操作時の干渉対策やパワーアップも必要となりますから、S2000本来のハンドリングが楽しめて扱いやすい265/35−18対応で仕上げました」とは松浦さん。
アミスのスリットタイプカーボントランク専用で開発されたスワンネック仕様のGTウイング(試作品)は、ウイング側マウントを最適化することでたわみを対策。スッキリとしたステーデザインへ仕上げている。
フルフラットにしてしまうと、放熱性が妨げられてしまうためテストを重ねてフロント(6万500円)&センター(10万1200円)のアンダーパネル、そしてリヤディフューザー(17万6000円)によるフロア下パッケージングを構築。GTウイングを投入せずとも優れた安定性が引き出せるとして、シンプルスタイルを追求するストリートユーザーからも高い評価を集めている。
なお、アミスはエアロパーツのアップデートでS2000の空力やスタイリングをブラッシュアップするだけに留まらず、近年は安心して走りが楽しめる環境を目指して生廃対策にも力を注ぐ。その象徴となるのが、近日リリース予定のハードトップである。純正ばかりか無限製も生廃となり中古パーツが高騰しているスポーツ走行時のマストアイテムを、オリジナルパーツでカバーしていこうという考えだ。
名車としてフェードアウト方向に向かっていたS2000を最前線に呼び戻す、最新の空力と生廃対策。ソリッドFRが再覚醒することで、ミドルクラスのFRスポーツは一層盛り上がっていくだろう。
●問い合わせ:カーガレージアミス 大阪府堺市中区田園578-2 TEL:072-230-1677
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カーガレージアミス
http://www.cg-amis.com