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鈑金ワイドボディで公認3ナンバー化!
後席と荷室を埋めるオーディオユニットも注目
世の中的には『プロボックス&サクシード=仕事グルマ』という認識が一般的だが、仕事とは全く関係ない完全なプライベートカーとしてプロサクを選ぶオーナーが一定数いるのも事実だったりする。そんなオーナーの一人が岩槻さんで、新車ワンオーナーで乗り続けること14年(取材時)。サクシードの直線的なスタイルが好きで、「カスタムベース車として購入しました」という。
注目はオーバーフェンダー化によって拡幅されたワイドボディだ。それも鈑金作業によるワンオフなのだから気合の入り方が違う! その理由を尋ねてみると、「18インチでフロント9.5J、リヤ10.5JのSSRプロフェッサーMS1をどうしても履かせたくて…。ノーマルボディだと当然入らないのでフェンダーを拡げてもらったんですよ」と、笑いながら答えてくれた岩槻さん。
ワイド幅はノーマルに対してフロント50mm、リヤ80mm。それに合わせてエムズスピード製の前後フルバンパーやサイドステップをワンオフ加工することで、違和感のないフィッティングを実現している。
また、フロントフェンダーに付くサイドウインカーのスムージング化や、それに伴うウインカー内蔵エアロミラーの装着、リヤコンビネーションランプのスモークレンズ化なども外観の印象を変えるのにひと役買っている。
足回りは究極のローダウンを求めてボルドワールド製エアサスに変更。「前に乗ってたワゴンRにも組んでて、スイッチひとつで車高調整できるから便利だなと。ただ、ラインナップにサクシード用がなかったのでワンオフで作ってもらいました」とのことだ。
商用車っぽさをまるで感じさせない外装の仕上げには感心するしかないが、実は内装も同じくらい凄いことになっていた。リヤドアを開けると、そこにあるはずの後席がなく、オーディオ&ドレスアップメインのショップ“ブレインチャイルド”で組まれたカスタムオーディオが顔を出す。
上段にグラウンドゼロ製600Wアンプが2連装され、中段にエアサス用エアタンクとオーディオメーカー&ショップロゴ入りイルミネーションをセット。下段には左からマトリックス製ラインドライバー、エキサイド製サブバッテリー、ブレーカー&ヒューズが並ぶ。
ラゲッジスペースを占拠するスピーカー6発。上段の中央にミッドスピーカー、左右にホーンツィーター、下段にウーファーが配置される。いずれもグラウンドゼロ製で、スピーカーボードのデザインにも凝っている。
メータークラスターやセンターコンソールパネルをピアノブラック調仕上げとすることでラグジュアリー感を演出。メーターパネルは友だちが作ってくれたというスワロフスキー仕様となる。座面がチラリと見える純正シートにはクラッツィオ製カバーが装着される。
助手席側グローブボックスに装着されたエアサス操作パネル。右がフロント用、左がリヤ用で、それぞれ左右別々に上のスイッチで車高アップ、下のスイッチで車高ダウンを行なう4輪独立調整タイプとなる。車高をもっとも下げた状態と上げた状態は見ての通りだ。
岩槻さんによると、「これまでドレスアップやオーディオのコンテストに20回ほどエントリーしました。優勝を含め、手元には受賞トロフィーが10本くらいありますよ」とのこと。
サクシードでこのカスタム内容なら確かにインパクトは大きいから、コンテストでの受賞実績にも納得。今後は前後ネガティブキャンバーを付けたり、リヤドアにも大径スピーカーをインストールしたりといったプランもあるようだが、このサクシード、本当に凄いのはコンテスト専用車でなく、岩槻さんが通勤で毎日乗っていること。それに尽きる。
TEXT&PHOTO:廣嶋KEN太郎
OWNER:岩槻直明