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極限の3ローターNAとストリート仕様の2ローターNA
RX-8は1分フラット、RX-7は54秒台がターゲット!
精力的にサーキットアタックを繰り広げるロータリーチューンの老舗、雨さん率いる“RE雨宮”。数々のタイムアタックマシンを製作してきたRE雨宮だが、現在力を入れているのが筑波サーキットNA/FRレコードを保持しているRX-7『RE雨宮 Super G NA-7&POWER CRAFT』と、市販パーツを中心にしたマシンメイクで筑波1分フラットを狙うRX-8『RE雨宮 X-RESPONSE 8』の2台だ。
どちらもタイムアタックを目的に製作されたNAチューンという共通点はあるが、そのアプローチはかなり異なる。そこで今回は、RE雨宮のタイムアタック最前線として、2台のNAロータリーチューンを紹介しよう。
エンジンは、13B-MSPをベースにオリジナルのサイドポート拡大加工を施し、オイルクーラーキットやバッテリー移設キット、スーパープラグコードなどの市販品を中心にセットアップ。ECUもRE雨宮スーパーレドムミニVer.3で、最高出力280psとユーザーでも真似しやすいスペックになっている。
ボックス形状にすることで熱気を遮断しつつ、高効率なK&N社製エアクリーナーを用いることで効率よくフレッシュエアを導入するRE雨宮オリジナルのスーパーインテークボックスセット。ちなみにFRP製は7万6400円(税抜)で、この車両に装着されているウェットカーボン製は9万6800円になる。
エキゾーストシステムは、エキマニとキャタライザーはRE雨宮の市販パーツを使用。リヤピースのみワンオフ品のドルフィンテールマフラーとなるが、受注生産で同仕様のオーダーも可能なのでユーザーでも入手できる。
ブレーキに関してもビッグキャリパーなどに変更せず、パッドのみエンドレス製に変更し、キャリパーはノーマルとかなりスタンダードな仕様に近い。ちなみにタイヤはアドバンA050 GSで、サイズは前後とも295/30R18を採用している。
サスペンションは、エンドレスにジールファンクションRE雨宮スペックで、そこにスイフトスプリングを組み込む。足回りは前後ともフルピロ化され、リヤサブフレームのヨレを抑えるために『RX-8ブレドメリヤ』や『リジッドカラーフロント(リジカラ)』なども装着。その他、エンジンマウントやデフマウントもRE雨宮オリジナルに変更し、徹底的に足まわり&ボディの無駄な動きを抑制する。
サーキット走行で不必要な内装などは取り払われ、リヤドアも軽量仕様に変更するなど、徹底的に軽量化が施されたインテリア。シートはRE雨宮刺繍入りのブリッドXERO MS、ステアリングもRE雨宮オリジナルのDカットタイプだ。
ミッションに関してはノーマルで、クラッチはORCメタル、デフはOS技研スーパーロックLSDRE雨宮スペシャルとなる。また、エクステリアに関しては、車名にもなっている『RE雨宮 X-RESPONSE 8スペック』のエアロキットを装着する。
次に紹介するのが、同じくNAながら3ローターエンジンを搭載したRX-7だ。こちらは、『RE雨宮 X-RESPONSE 8』とは対照的に、ワンオフパーツのオンパレードといった印象。ちなみに、現状で筑波サーキット55秒307というNA/FRのレコードホルダーで、条件さえ整えば54秒台も狙える究極のタイムアタック仕様となる。
エンジンは、2ローターの13B-REWから3ローターの20B-NAに変更。ポートは、ローターハウジングに直接吸気ポートを設けるペリフェラルポート仕様とし、フルコンのLINK G4+で綿密に制御することでNAながら最高出力430ps、最大トルク40kgmを絞り出す。レブリミットは9500prmの設定だ。
快適装備の類が撤去された超スパルタンなコクピット。ミッションはヒューランドの6速シーケンシャルドグ、ファイナルは4.1だ。
サスペンションはRX-8と同じジールファンクションRE雨宮スペシャルで、バネレートはF22kg/mm&R20kg/mmの設定。前後ともエンドレス製ブレーキキャリパーキットに変更され、タイヤはアドバンA050GS(295/30-18)を装着する。
一方のエクステリアは、D1ワイドボディキットをベースにタイムアタック仕様にアレンジしたものになる。また、フロア面もパネルを取り付け、フラットボトム化することで徹底的に空力性能を高めている。
●取材協力:RE雨宮 千葉県富里市七栄439-10 TEL:0476-90-0007
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