目次
HKSの2.2Lキットを軸に余裕のある420馬力仕様を構築!
富士スペックのインプレッサをターザン山田が試す
創業30年以上の歴史を持つ“RSパンテーラ(佐藤商会)”。FD3S改3ローターNA仕様のデモカーが示す通り、積極的にREチューンの可能性を追求している名門だが、実は86&BRZやGT-Rなどレシプロエンジンのチューニングも得意としている。
今回紹介するGDBインプレッサは、オーナーとRSパンテーラが二人三脚で進化させ続けている1台。富士スピードウェイをターゲットステージに定めたサーキット仕様だ。
エンジンはGRBの新品ブロックをベースに、92.5φ×79mmストロークのプロフィールを持つHKSの2.2Lキャパシティアップグレードキットを導入してトルク特性を改善。そこにGTII8262タービンを組み合わせ、どこからでもパワーが追従する実測420ps仕様に仕上げられている。
冷却系はインタークーラーの前置き化を軸に、サーキットの連続周回でも音を上げないよう徹底チューン。それでもEJ20はヒート傾向が強いため、バリスのクーリングボンネットを装備してエンジンルーム内に熱がこもらないようにしている。
足回りは、ジールファンクションベースのマルシェオリジナル車高調でセットアップ。サスペンションセッティングはオーナーが富士を走り込んで煮詰めた拘りのパートで、リヤのトーをアウト側に振っているところが特徴だ。
ホイールは、ハブを114.3に変更した上でボルクレーシングZE40(FR:10J×18+30)をセット。タイヤにはディレッツァZIIスタースペック(FR265/35-18)だ。さらにブレーキにはAPレーシング製のシステムを投入し、長いストレート区間を有する富士スピードウェイでも安心して攻め続けられるようにしている。
室内は純正状態をキープ。サーキット仕様とはいえ公道走行可能なナンバー付き車両のため、エアコンやオーディオ等の快適装備は全て残したままで軽量化も行われていない。ステアリングはMOMOのチューナー、追加メーターはデフィのブースト計と水温計を視認性が良いメーターフード上にマウントする。
エクステリアは、イングスのNスペックバンパーにJUNのアンダーパネルを追加してフロントのダウンフォースを増強し、リヤはハイマウントのGTウイングで前後の空力バランスを最適化。機能最優先のエアロチョイスだ。
このチューンドを試乗したターザン山田は「ターンイン時にリヤが引っかからないから、サーキットを走るのが楽しいクルマだね。ラップタイムは1分56だけど、何周してもこのタイムで走れると思う。それくらいに安定して速いよ」と高評価。
ちなみに取材時のベストラップは1分56秒179。スペックを考えると十分すぎる速さだ。ロータリーのプロフェッショナルが手がけた拘りのボクサーチューンド、侮りがたし!
●取材協力:RSパンテーラ(佐藤商会) 静岡県富士宮市北山5220-2 TEL:0544-58-4837
記事が選択されていません【関連リンク】
RSパンテーラ
http://www.rspantera.com