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ド派手な雰囲気ながら速さは本物!
初の筑波サーキットで1分1秒台をマーク
オーナーの“はっとりさん”が、このインプレッサを手に入れたのは2022年のこと。ND型ロードスターをクラッシュで廃車にしてしまい、その代替えとして購入したそうだが、王道仕様とは一線を画す仕上がりが特徴的だ。
「友人のFD2型シビックタイプRに勝ちたくて購入しました。“サーキット3回以内に抜く”と宣言してしまったので、速いクルマが欲しかったんです(笑)」とオーナーのはっとりさん。
NA車で走っている仲間が多いこともあり、パワーに頼るのではなく、軽さや足回りのセッティングで速さを追求。機関系はエンジン&タービンノーマルのライトチューンで約310ps。最大ブースト圧は変えずに、HKSのEVC7を導入して過給圧の立ち上がりを改善している程度だ。
一方の排気系は、AVOスポーツ触媒+ワンオフマフラーで効率アップ。燃料と点火時期はF-CON iSで制御しており、セッティングは名門トップフューエルに依頼した。
純正バンパー時代は油温が厳しかったため、HPIオイルクーラーを追加。しかし、開口部が大きいバリスのバンパーに変更したところ、冬場は冷えすぎるようになったそうでコアの一部をガムテープで塞いでいる。
足回りは、HKSのハイパーマックスGT車高調にハイパコのスプリングを組み合わせる。レートはフロント16kg/mm、リヤ14kg/mm。初期からレートがしっかりと立ち上がるフィーリングがお気に入りとのこと。また、純正ブレーキキャリパーでは連続周回を重ねられなかったが、フロントにD2キャリパー&ローターを投入したところ激変。安定して走れるようになったそうだ。
駆動系は、アンダーステア特性が気になって、フロントにOS技研のスーパーロックLSD(1.1WAY)を入れて引っ張るようにしている。
室内は徹底的に軽量化。助手席やリヤシートの他、アンダーコートや内張りも撤去してシェイプアップを図る。ドライバーズシートはブリッドのジーグ4だ。
エクステリアは、バリスのワイドボディキットを組み込んだタイミングで、ホンダ純正色のブラックアメジストパープルにオールペイント。このカラーチョイスは「あまり本気では走っていなそうな、ちょっと悪っぽい雰囲気にしたかった」というのが理由だ。
ホイールはアドバンレーシングRGIIIで、サイズは前後10.5J。タイヤにはアドバンA050の295/30−18を組み合わせるが、「295/30のアドバンA050と295/35のシバタイヤを持ち込んで、どっちが良いか比べたりしています。エアボリュームのある35扁平の方がブレーキは良いかもしれないけど、30扁平の方が車高を低くできるから悩みますよね〜」と熱く語る。
GTウイングはボルテックスのタイプ4(幅1800mm)で、肉抜きなし&ハイマウントが好きなのでステーは自作で延長。以前はフロントにアンダーパネルを付けて前後バランスを取っていたが、破損してしまったため現在は未装着。それもあって、アンダーステアとの戦いが続いているそうだ。
走りを追求しつつも、あくまで自分好みのスタイルを貫く“はっとりさん”。初の筑波サーキットアタックであっさり1分1秒台をマークしているのだから、その速さは本物だ。