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安全マージンを残しつつ100馬力仕様を作り出せ!
S07Aのポテンシャルを引き出すHKSのGT100Rパッケージに注目
メイドインジャパンのクオリティに拘り、そのクルマが持つ最高のドライビングパフォーマンスを引き出すためのチャレンジを続けている“HKS”。世界からも高い評価と信頼を集める総合パーツブランドとして多くの車種を手がけているが、その開発姿勢において排気量や車格は関係なし。デビューと同時に取り組み始めたホンダS660が好例だ。
中でも注目したいのが、オーバー100psを実現する“GT100Rパッケージ”。HKSの真骨頂と言える高効率ターボチャージャーを核に、不足する燃料を補う強化ポンプとレギュレター、制御用の電子パーツフラッシュエディターの専用データをセットにしたシステム(26万4000円/フラッシュエディター本体は別途購入)だ。
その開発を振り返ってみると、ブーストアップから補機類を経てタービンという通常のターボ車チューンのプロセスを踏まず、いきなりタービン開発というのが異例であった。その理由が純正タービンは80ps、燃料ポンプは約90psで限界を迎えるという、そもそものパッケージによるものだという。
S660専用に開発されたGTIII-KXは、最新のターボ設計技術をフル投入した高効率なMHI製を採用。軸受けは一般的なメタルながら、ボールベアリング並みのレスポンスを誇る逸品だ。
さらにハウジングサイズやブレードの最適化により、完全ボルトオンタイプでスポーツカーに相応しいパワーを獲得。高効率なマフラーや触媒、吸気システムとのマッチングで、さらなるパフォーマンスアップも狙える。
セッティングに使用するフラッシュエディター(7万7000円)は、車両診断コネクター(OBDII)に接続してECUデータの書き換えを可能とするツール。GT100Rパッケージにセットの専用データの他、パワーライター店で高度な現車合わせセッティングも可能だ。
S660はブーストアップでも80psを獲得できるが、ターボ効率の良いポイントを外してしまい、排圧・吸気温度が非常に高くなってしまう。その点、このGTIII-KXは無理することなくタービンのおいしい領域を使って100馬力を実現。それが結果として排圧・吸気温度の低下にも繋がる。まさにネガのないターボキットなのだ。
●問い合わせ:エッチ・ケー・エス 静岡県富士宮市北山7181 TEL:0544-29-1235
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