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デザイン以外にも重要な要素は多数!
ステアリング界のトップブランドとして知られる1964年創業の“MOMO”。日本では1974年に“レアーズ”が日本総代理販売元として『MOMO JAPAN』を立ち上げ、展開をスタート。ブランドとしては2024年で創業60年、日本販売50年目という節目の年にもなっている。今回は、そんなMOMOに精通したレアーズに、ステアリング選びのポイントを解説してもらった。
グリップの素材
グリップの素材には、純正などで採用の多い硬質ウレタンの他、アフターパーツではウッドやレザーなどがある。ウッドタイプは、クラシカルな見た目がおしゃれな反面、多少手が滑りやすいといったデメリットも。
一方のレザーは、耐久性や滑りにくさのバランスも良く、ストリートからサーキットまで扱いやすい。また、バックスキンは、グリップ力が高く確実な操作が求められるレースカーで採用が多い反面、長期間使用すると表面がカチコチに硬化することも多いので、グローブを装着してステアリング操作するユーザー向きと言えるだろう。
MOMOの場合、『ブラックレザー』『エクストラスムースブラックレザー』『ブラックエアーレザー(パンチングレザー)』『バックスキン』『人工スエード』など、モデルによってグリップに使用するレザーの種類を変えている。手触りを重視するなら『エクストラスムースレザー』、握りやすさを優先するならディンプル加工が施された『ブラックエアーレザー』のように選び分けて欲しい。
ステアリング径
ステアリングは外径選びも重要なポイントだ。一般的に、小径ステアリングはクイックなステアフィールを生むが、極端に小さいとパワステ付きのクルマでも操作が重くなることもあるので注意が必要。MOMOの基準径は350mmだ。
なお、車種によっては外径が小さくなるとメーターが見づらくなる場合もあるが、MOMOの小径ステアリングはスポーク部を下方向にオフセットさせてメーターの視認性を確保しつつ、上部にウエイトを入れて操作バランスを調整するなどの配慮がなされている。
ステアリングの形状
ステアリングには一般的な円形の他、下部分をフラットタイプにしたDシェイプ(D字型)と呼ばれる形状もある。
Dシェイプは、ステアリング下のスペースを確保するために6時位置をフラットな形状にしたタイプ。大柄な体型で、太ももがステアリングに干渉して困っているというユーザーなどにお勧めだ。なお、ステアリング径を小径化していくと操舵角の微調整をしにくくなるが、Dシェイプであれば通常サイズで干渉を抑えられる点も大きなメリットと言えよう。
グリップ部分の形状
グリップ部の形状や太さも、ステアリングの操作感を左右するポイントだ。形状に関しては、全体が同じ太さになったフラットタイプと、左右に拳銃のグリップと似た凹凸があるガングリップタイプ(MOMOではアナトミックと呼称)に大分される。
どちらを選ぶかはドライバーの好み次第だが、ステアリング操作が激しいドリフトやジムカーナなどでは引っ掛かりがないフラットタイプが主流。手に馴染みやすく、10時10分の安全なグリップポジションを自然に身に付けさせてくれるガングリップタイプはストリート派に人気が高い。
一方の太さは、太い方が手のひらとステアリングの接触面積が増えて疲れにくくなると言われ、近年では小径+太めのステアリングが主流だ。
ステアリングのオフセット量
ステアリングのオフセット量(MOMOではディッシュ長と呼称)=深さもモデルによって様々だ。フルバケットシートを導入し、ステアリングとの距離が遠くなってしまった場合はオフセット量が大きいタイプを、純正ポジションに満足しているならオフセット量が少ないタイプを選ぶと良いだろう。
MOMOでは、オフセット0のフラットタイプから90mmオフセットのディープコーンタイプまで幅広くラインナップしているが、人気はセミディープタイプの37mmオフセット前後とのこと。
スマホで真贋チェックをすべし!
有名ブランドゆえに偽造品・模造品も少なからず存在するMOMOステアリング。その対策として、MOMO JAPANでは、オフィシャルオーナーズカードの発行に加え、スマートフォンでステアリングに内蔵されたチップを読み取り、正規品の判別ができる『NFCサービス』も行っている。2021年2月末出荷分以降(モデルによって異なる場合もあり)のレザーモデルで対応しているので、手軽に真贋チェックが可能だ。
●問い合わせ:レアーズMOMO部門 TEL:03-5716-3501
【関連リンク】
レアーズMOMO事業部
https://www.momojapan.com/index.html