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当時最強を誇ったマシンを完全再現!
独自の足回りチューンで速さを引き出す
『ロータリーに敵なし』とまで言われ、レースシーンではデビューからわずか4年数ヶ月で国内100勝を達成したサバンナGT。当時、無敵を誇っていたスカイラインGT-Rの50連勝記録を食い止めた伝説を持つ、名車中の名車だ。
今回紹介する車両は、まさにその伝説の中心にいた“片山義美”搭乗マシンのレプリカ仕様。黄/緑/黒のボディに白いストライプが入った『片山ワークスカラー』が特徴的だ。
輸出名のRX-3というネーミングからも分かるように、最後のロータリー搭載車となったRX-8やピュアスポーツの代名詞RX-7などにとっては、直系のご先祖モデルということになる存在。心臓部は本来の12Aから13Bに換装。ブリッジポート加工を施した上で、ターボシステム及びインジェクションを廃したウェーバーのダウンドラフトキャブレター仕様とし、当時を彷彿とさせるNAロータリーサウンドを響かせる。
排気環境は、RE雨宮製EXマニにガレージ島オリジナルのエキゾーストシステムを組み合わせて排気効率の高効率化を追求。増大する熱量に対応するため、ラジエターはコアの厚みを増す加工で水温を低く抑えている。
ロータリーエンジンにおいて重要な『良質な点火』を実現するべく、和光テクニカルのC.D.I.やイグニッションコイルなどを導入。強力なマルチスパークシステムによって、高回転時の失火をシャットアウトする。
足回りも徹底的に手が入る。フロントはSA22Cターボ用のストラットを流用して、ビルズ製の別タンク式車高調をセット。リヤはハコスカ用のサスメンバーやロワアーム、デフを移植することで旋回性能に磨きをかけているのだ。
ホイールには深リムのスターロードGLOWSTAR(F9.0J×15 R10J×15)をセレクト。タイヤはプロクセスR1R(F205/45R15 R225/45R15)の組み合わせだ。
室内には6点式のロールケージを組み込み、運転席にはフルバケットシートを装着。タコメーターやセンターコンソールに装着される追加メーターは大森製で統一している。ミッションは純正の4速MTからFC3S用の5速MTに換装されている。
このサバンナはその完成度の高さが認められ、2016年に行われたマツダ主催のファン感謝イベントでデモランに登場。同年3月に急逝した片山義美氏に替わり、息子の片山勝美氏がステアリングを握って富士スピードウェイを駆け抜けたのだ。
●取材協力:美光ワークス 千葉県市原市草刈230 TEL: 0436-37-562
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