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T88-34Dタービンをブースト1.8キロで回し切る!
「性能アップのための代償はいとわない」。そんな、ある種の原理主義的なコンセプトで仕上げられたドラッグ仕様が今回の主役。究極の直線番長を目指して突き詰められた、各部のメイキングは超必見だ。(OPTION誌2004年4月号より抜粋)
往年のチューンドカーらしさ溢れるドラッグ仕様
速くて快適というのが当たり前となった今時のストリートカー。そんな中、名門ショップ“CS-TOP”が手がけたこのJZA80のように、エアコンやオーディオを取っ払うのは少数派と言っていい。
800psオーバーのドラッグ仕様でありながら、レース会場まで自走で通うというこのチューンド、オーナーの情熱もハンパなものではない。
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エンジンはコスワースの87φ鍛造ピストンやH断面コンロッド、HKSのIN/EX272度カムなどを組み込んだ上で、ポート研磨などの内部加工を実施。レブリミットは通常7000pm、ここ一番の勝負時には8000rpmまで回せる仕様だ。制御はF-CON Vプロで行っている。
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タービンはビッグシングルの代表格“T88-34D”をセット。トップエンドにおけるパワーの伸びはもちろん、中回転域のトルク特性にも優れているなど、ハイパワー系ドラッグマシンではもはや定番のモデルだ。スクランブルブーストの1.8キロをかければ最高出力は810psに達する。
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スロットルボディはインフィニティ用90φを装着。吸気量の増大に合わせ、サージタンクも純正品を加工。容量を拡大しつつ、内部は各気筒ごとにファンネル加工を施して吸気効率も高めている。
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マフラーはワンオフで作られたフルチタン製。フロントパイプからメインサイレンサー手前までを100φとすることで、可能な限り排気抵抗を抑えている。
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ダンパーユニットは、減衰力特性を見直したHKSハイパーマックスドラッグを装着。トラクション性能を大きく左右するリヤスプリングは、バネレート5kg/mmの製品を色々と試した中で最も好マッチングだったというスウィフト製を組み合わせている。
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また、ロワアーム取り付け部の調整機構を使い、テールが沈み込んだ時にリヤタイヤのキャンバー角がゼロになるよう、静止状態でポジティブキャンバーが付けられている。
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ボディへの攻撃性を考慮して、デフケースはリジッドマウントではなく強化マウントを介して取り付けられる。
ファイナルギヤは輸出モデル用の4.3だが、純正ミッションとのコンビネーションではややハイギヤード気味。5速吹けきりでフィニッシュラインを超えられるよう、もう少し低めのファイナルギヤを組み込みたいそうだ。
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室内はいかにもドラッグ仕様というメイキング。元々オーディオが装着されていたスペースには、点火カットタイプのレブリミッターであるテクトムIIC-460と、燃調を制御できるHKSミクスチャーコントローラーがセットされる。
その上のエアコン吹出し口にブースト計と排気温計が、助手席のダッシュボード上に水温、油温、油圧、燃圧の各メーターが並ぶ。ステアリングに設置されているボタンが、スクランブルブースト用スイッチだ。
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トラクション性能を高めるべく、ワンオフの13点式ロールケージでリヤストラットタワー周辺を重点的に強化。バッテリーはラゲッジスペースに移設されている。ちなみに、サイドシルのみウレタンでの補強も行われているという。
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全体的に叩き出され、自然なラインでワイド化されたリヤフェンダー。ノーマルのラインを活かした造形とされているので分かりづらいが、これでも片側30mmワイド。315幅のニットーを余裕で収められるようにとのこと。
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エアロパーツ類は、CS-TOPオリジナルのフロントバンパースポイラーが装着されている程度のシンプルメイク。ドラッグマシンということで、もちろんリヤスポイラーもレスだ。
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ホイールは前後とも17インチのBBS RG-Rでフロントが8J、リヤが9.5Jという組み合わせ。リヤ上がりの車高が、いかにもドラッグマシンという雰囲気を醸し出す。
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「街乗りでも耐えられる限界ギリギリの仕様」でメイキングされた、男気溢れるJZA80スープラ。外観は至ってシンプルだが、只者ではないオーラを隠しきれていないその佇まいは、まさにリアルチューンドのそれだ。
●取材協力:CS-TOP 群馬県太田市新田金井町160-1 TEL:0276-57-1203
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