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3.4L仕様のフルチューン2JZを搭載する「小さな高級車」
T51R SPL BBタービン+NOSで1100馬力に到達!
5ナンバーサイズのボディにセルシオ並の装備を盛り込んで登場したプログレ(JGC11)。グレードによっては500万円もしたモデルなのだが、そんな「小さな高級車」をベースにした稀有なゼロヨンチューンドが今回の主役。手掛けたのは、パワーチューニングを得意とする“テクニカルショップ・アンフィニ”だ。
圧倒的なパワーを求めて、エンジンは純正の2JZ-GE(NAエンジン)から、HKSの3.4Lキットで排気量を拡大したVVT-i付きの2JZ-GTEへと換装。スロットルは定番のナプレック機械式仕様だ。
組み合わせるタービンはHKSのT51R SPL-BB。現在の最大ブースト圧は2.0キロとなっているが、今後さらにブースト圧を高める予定もあるそうだ。
ビッグシングルタービンをアシストするために、2ステージのウエットショット式NOSを採用しているのもトピック。噴射制御はアンフィニの電子パーツ(NSC)が担い、回転数やアクセル開度など細かい条件を設定している。NOS全噴射時の最高出力は1100psに達するというからハンパではない。
ミッションはATのままだが、高出力を受け止めるべくJZS161アリスト用のトルクコンバーターやディスクを加工流用している。純正のエアコンコントローラーとオーディオはセンターコンソール内に移設。ここにボディコントロールユニットが内蔵されており、これは撤去不可のため100本以上の配線を延長加工したそうだ。
グローブボックス内には制御系ツールをインストール。メインのエンジンマネージメントはF-CON Vプロが担当し、VVT-i制御用にトラストのVマネージを追加している。
マシン完成後のシェイクダウンでは、ノーマルボディに収まる幅のアドバンネオバだったため真っ直ぐ走るのがやっとという状態だった。エンジンのポテンシャルを活かすためには幅広タイヤの装着が必須と判断し、リヤフェンダーを拡大加工。275/40-17のフージャードラッグラジアルを履けるようにしたのだ。
そうして臨んだドラッグレースでは、完全に乗りこなせなかったものの、快適装備満載の仕様で11秒895の好タイムをマーク。前置きインタークーラーが目を引きはするが、装いは極めてシックなプログレ改。完全に“羊の皮を被った狼”だ。
●取材協力:テクニカルショップアンフィニ 埼玉県川口市西立野472 TEL:048-294-6161
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テクニカルショップアンフィニ
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