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制御系や補機類は現代スペックにアップデート!
エンジンに至るまでノーマル“風”を徹底追求
今なお多くのファンを持つ6代目スカイライン(R30系)。今回の取材車両である後期型のRC(ターボRS)はその顔付きから「鉄仮面」の愛称で親しまれ、心臓部にはレースでの栄光を取り戻すために開発された4気筒DOHCターボのFJ20ETエンジンが搭載された。
名門“エスコート”の手によりリファインされた車両は、そんなDR30の魅力を最大限に尊重したメイキングがポイント。エクステリアやインテリア、さらにエンジンルームに至るまで、あえてノーマル風に仕上げているのだ。細部を見ていく。
エンジンは91φ鍛造ピストンを投入して2.1L化。そこにHKSのGT-SSタービンをセットし、ブースト圧1.2キロ時に350psを発生させる。また、インジェクターには550ccの12ホール式を組み込み、全域でのレスポンスアップだけでなくアイドリング時の不安定さも解消している。
そうして高めたパワーを安定発揮させるべく、弱点である点火系を徹底改良。SR20DETのクランク角センサーと日産純正のコイル、そして装着のために設計したコイルベースプレートとアダプターでダイレクトイグニッション化を敢行。
さらに、アイドリングのコントロールもSR20用AACバルブの追加で最適化。冷間時やエアコン使用時のアイドルアップなどが正常に行われるようになるだけでも、快適度が大幅にアップする。
制御はF-CON VプロによるエアフロレスのDジェトロ方式を採用。不要となった制御パーツをあえて残し、ノーマル風のエンジンルームに仕上げているのも見どころだ。
製作コンセプトに則り、ホイールもDR30前期純正をセレクト。サイズは前後ともに6.0Jプラス25で、タイヤはブリヂストンのプレイズ(205/60−15)を組み合わせる。
当時の雰囲気を偲ばせるスクエアデザインのインパネ周り。エクステリア同様にオリジナルを尊重したメイキングだが、ミッションはR32スカイラインの5速MT(71C)に変更して強化済みだ。
「この後期4ドアは元々ウチで手掛けたオーナーカーでしたが、諸事情で泣く泣く手放すことになり、エスコートで引き取ってデモカーにしたんです。製作したのが少し前なので装着パーツは古めですが、現在なら廃番のGT-SSタービンに代えてギャレット製を、ミッションはシルビア用ニスモ6速を、フルコンも新型のVプロや海外製を…と、様々な提案が出来ますよ」とエスコート塩原さん。
単にチューニングパーツを装着していくのではなく、明確なコンセプトを基に扱いやすさと安定感を求めて改良を重ねた盤石のレストモッド。こうした拘りこそが、エスコートの老舗たる所以なのだろう。
●取材協力:エスコート 埼玉県戸田市笹目4-19-4 TEL:048-421-9443
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