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独自の進化を遂げる台湾のチューニング事情を追った
STANCE GARAGE TAIWAN 2024
4/13(土)~4月14(日)の2日間、台湾の台中インターナショナルエキシビジョンセンターで『STANCE GARAGE TAIWAN』(SGT2024)が開催された。
台湾のチューニング&カスタムカーは年を追うごとにクオリティが上がっている印象で、アメリカを始めとするチューニング先進国のトレンド要素を取り入れつつ、独自に進化させたような仕様が目立った。
ボルテックスのエアロパーツで身を包んだこのランエボワゴンは、日本で車両を購入してそのまま名門“Gフォース”でチューニングしたという個体。1000ps&ホリンジャー6速シーケンシャルミッションを積んだ魔改造スペックだ。ちなみに、台湾では右ハンドル車はナンバーの取得が不可能なのだが、オーナーは趣味と割り切って製作したというから恐れ入る。
台湾ではロータリー人気も高い。近年は“フジタエンジニアリング”が大ブレイク中で、同社が展開するアフラックスver.Vコンプリート仕様や、アフラックスGT3ボディキットで武装したチューンドFD3Sの姿も確認できた。
WEB OPTIONが最も注目した出展車両がこちら。実はこのS30Z、A90型スープラのパワートレインをフル移植した仰天チューンドだったりする。細部フィニッシュに若干の甘さが残るものの、その発想力には驚くばかりだ。
エンジン&駆動系はもちろん、内装も全てGRスープラのパーツをコンバート済み。セッティングを終えたあかつきには、ぜひとも試乗させていただきたい!
この見慣れないトラックは、台湾のトヨタ販売代理店である和泰汽車が販売しているタウンエース。フロントバンパーを全面改良してGRヤリス用を加工移植しているのだが、めちゃくちゃ似合ってる! 日本で販売すれば、そこそこ需要がありそう…。
スタンス系の極低カスタム車両が最大勢力だった会場内で、リアルチューンド特有のオーラを放ちまくっていたのが、このJZA80スープラ。RIDOXのフルエアロで身を包んだボディの奥には、ビッグシングルタービンにウエットショット式NOSを組み合わせた2JZ-GTEエンジンが潜む。推定出力は1000ps、どことなく90年代のジャパニーズチューンドを思わせる仕上がりだ。
2024年から台湾でシリーズ戦を開催するD1グランプリもブースを出展して猛烈アピール。ドリフト人気も年々高まっているようで、現地から世界的なドリフトスターが誕生する日も近いだろう。
スケールとしては日本やアメリカに比べればまだまだ小さいが、会場を練り歩き、実際に肌で感じた上昇気流の勢いはかなりのものだった。来年はもっともっと凄くなっているはず。現場の瞬間を切り取りながら、そんなことを思った次第だ。
PHOTO:SHIMO