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培ってきたシャコタンマシンメイクのノウハウを投入!
ロワードスタイルのみならず走りも追求
切れ角アップナックルを始めとするサスペンションパーツの製作販売を手掛け、『全開で走れるシャコタン仕様』の第一人者として西日本でその名を轟かせた“街角R★7丁目”の林さん。そんな彼のニューマシンが、今回紹介するBNR32だ。
「元々AE86などに乗って育ったせいか、レスポンス良く回るNAが好きなんです。でも、NA車でターボ車と対等に走って、ドレスアップコンテストでも渡り合おうというのには少々苦労が伴いました。そこで、今回は潔くターボ車にスイッチ。インパクトがあるスラムド仕様を作ろうとベース車に選んだのがGT-Rなんです」とのこと。
心臓部のRB26DETTは、T517Zタービンを組み込んだ500ps仕様。詳細な仕様に関しては不明とのことだが、ドリフトを楽しむ上では十分なパワースペックを持つ。
ドリフトを目的にドライブシャフトが抜き取られたフロントの足回り。極端に車高を落としても走行性能を損なわないようサードリンクを短縮加工し、ロアアームもネガティブキャンバー角を稼ぐために延長。さらに、ショックアブソーバー取り付け位置の向きを変えてキャスター角も付けている。
サスペンションとホイールは、326パワーのチャクリキダンパーとヤバキングホイール(18×11.5J-47)のコンビだ。
足回りのリメイクによってホイールアーチのセンターが大きくズレるため、フェンダーアーチは切り広げて調整。ちなみに、ハイアングルのドリフトには欠かせないフロントタイヤの切れ角アップは、独自のショートナックルで実現。
前後フェンダーは、海外製のビス留めタイプの上から240Zタイプのオーバーフェンダーを重ね付け。純正でワイドなボディラインを持つBNR32だが、それを大き上回るインパクトを獲得している。
旧車風に作ったチンスポ(リップスポイラー)は、実はGX81のリヤスポをベースに加工したもの。「左右幅がちょうど良かったんですが薄くスライスしてみたり、加工はボディショップに苦労をかけました」とは林さん。
ドアミラーは絶版のガナドール製。後方視界が広く、混走のドリフト走行会でも安心なのだとか。
リヤこそドンガラ仕様だが、室内はノスタルジックかつノーマル然とした仕上がりだ。レッドのブリッドシートとホワイトのトラスト追加メーターが栄える。くたびれたボディは、7点式ロールケージで矯正済み。
車両製作の過程ではトラブルに見舞われ、大怪我により作業は長期ストップ。手術とリハビリを経て、ようやく作業やスポーツ走行が可能になったという林さん。
復帰後久々のサーキット走行が今回の取材だったわけだが、その冴えた走りは以前と変わらず。自作のナックルが生み出す効果もしっかり掴めたという。ちなみに、現状のナックルではまだ切れ角が足りず。これを踏まえたバージョン2の製作に取り掛かるそうだ。
なお、林さん率いる街角R 7丁目がプロデュースするオールジャンルイベント『SLAMMED SHOW DRIVE』も9月15日(日)に開催予定で現在準備を進めている。イベントに足を運べば、このBNR32を実際に拝めるかもしれない。