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ゼロヨン9秒624の180SX最強ラジアルドラッガー
ロールーフ&ワイドボディで魅せる!
この美しいS15フェイスのシルエイティは、ラジヤルタイヤのシルビア&180SXで日本一のゼロヨンタイムとなる9秒624を記録(2007年当時)したユーザーチューンドだ。
まず心臓部のSR20DETエンジンは、鍛造ピストンやフルカウンタークランクを腰下に組み込んだフルチューンスペック。T51R-SPL BBタービンと280度12.5mmリフトのハイカムをセットし、9000rpmの許容回転数と800ps(ブースト2.3キロ時)の超絶パワーを実現している。
また、ラジエターはトラクションアップと吸気温度の低下を目的にマウント位置をリヤに変更、燃料クーラーで燃温コントロールもなされている。
800psを受け止めるサスペンションは、トラクション重視でアームの取り付け位置まで変更したスペシャルとなる。タイヤは拘りのニットーNT555Rだ。デフはGT-R用をロックして使っている。
室内は完全なレーシングスペックで、内装類は全撤去した上でカーボンダッシュボード等の軽量マテリアルによって軽量化を実行。サイドバー入りロールケージで安全面への配慮も欠かさない。ミッションはHKSのHパターンドグ、勝負にはドライバーのテクニックが必要だが操る楽しさがあるそうだ。
そしてエクステリア。ベースのエアロパーツはシーウエスト製だが、原型が分からないほどカスタムされている。バンパーは空力抵抗を最低限にするために不要なダクトをスムージング。フルカウルのドラッグマシンやナスカーなど、アメリカのパワー系モータースポーツの雰囲気を求めて形状を煮詰めていった。
さらに、ワイド&ローの演出と空気抵抗の低減を狙ってルーフ位置を30mmダウン。いわゆるチョップドルーフ仕様である。ウインドウを切りつめてピラーを傾斜させるなど大作業となったが、この唯一無二のローフォルムにはオーナーも大満足とのことだ。
仕上げのカラーリングも、ナスカーをイメージしながら個性を演出。このカラーリングは車両メンテナンスを行っているスクリーンの千葉代表が提案したものだそう。遠くからでも車両を認識しやすいようにあえて細かな柄系にせず、ホワイト×グリーンのツートンを基調に、ブラックでボトムを引き締めてアクセントにストライプを入れるなどしている。
「日本のドラッグレースって、タイム一辺倒でエクステリアはシンプルな仕様が多いでしょ。自分がこうすることで、周囲のドラッガーに少しでも影響を与えたくて」とはオーナー。
“力こそ正義”でドレスアップに興味を示さない日本のドラッグシーンに、一石を投じるべく誕生したシルエイティ。オーナーの強い信念が伝わってくるスーパーチューンドだ。
●取材協力:スクリーン TEL:022-348-3761
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