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下回りの錆び取りと防錆処理をパッケージ化!
車両をいたわる最新機材にも大注目
気になる部分ではあっても、なかなか目が行き届かずコンディションを把握しにくい下回りの状態。シャーシブラックなど吹き付け、保護剤が塗られているとなおさら目視では判断が難しい。
そこで、GT-Rチューンの名門として知られる“アウトバーン”が手掛けるリフレッシュメニューのひとつが、車体に優しい最新機材をフル活用したフロア全体のメンテナンスだ。
簡単に言えば、錆を落として防錆塗装などを施工するというメニューだが、注目したいのはそこで使われるツールだ。スチームやアルカリ洗剤を使用した洗浄を皮切りに、通常ならば分厚いシャーシブラックや錆を落とすためにサンドブラストを使うことが多いが、それでは車体にダメージを与えてしまう。
とくに、ダメージの無い鉄板部の電着塗装まで落としてしまうと錆の再発生率が高まるので、下地の塗装を攻撃せず、表面の錆や汚れを落とす最新鋭のブラストクリーナー機器を揃えたのだ。
その最たるツールが、「イレイザー」と呼ばれるレーザークリーナー。金属表面に付着する樹脂汚れや錆、塗装のみに反応して焼却するクリーナーは、母材へのダメージが最小限に抑えられるそうだ。
このツールは、サンドブラストのようにメディアが残留する心配もなく、かつ水分を使用しないため錆の再発を抑えられるのも大きな特徴だ。
また、汚れの種類によっては「ドライアイスブラスト」も活用。これは、ドライアイスを高圧で打ち付けることで、表面の汚れを急速冷却しながら除去する装置だ。爪の硬さ程度と言われるドライアイスをメディアに使用するため、こちらも母材へのダメージを最低限に抑えながら清掃することが可能だ。
これらのブラスターで落とせない汚れや塗装は、ドライアイスブラストのオプション的な存在である「ショットブラスター」を使用する。
こちらは、ドライアイスと共に少量のアルミなどのメディアを加えて洗浄力を強化する機材。通常のサンドブラスターよりも高圧なため、強烈な汚れも一掃できる。
こうした国内でも珍しい機材に加え、定番のサンドブラスターやウエットブラスターなども臨機応変に使い分けながら、理想的なボディへとリフレッシュしていくわけだ。
ちなみに、本格的なレストアショップでもお目にかかれないような機材が揃っているのは、自ら“好奇心旺盛で凝り性”と語る川合さんのパーソナリティによる部分が大きいのだろう。
錆を落とした下回りには、高硬度で飛び石や水分などからボディを守る2液クリア塗装を行い、鉄板を再コート。最高のコンディションを長くキープするための最終工程だ。
気になる施工価格は19万8000円〜(基本料金)。アウトバーンがメインに取り扱う第二世代GT-Rはもちろん、年式の経過した車両であれば早めに施工しておきたいメニューと言えるだろう。
●問い合わせ:レーシングファクトリー アウトバーン 茨城県石岡市柿岡1928 TEL:0299-44-1665
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レーシングファクトリー アウトバーン
https://www.rf-autobahn.jp