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今年で12回目の開催となった東南アジア地域で最大規模のカスタムカーショー『バンコクオートサロン』。RE雨宮やトップシークレット、ヴェイルサイドなど、東京オートサロン出展マシンが現地のクルマ好きを賑わせたが、ここで紹介するのはタイ産の激辛チューンド達。 モータースポーツも盛んで、バンコク近郊に本格的なドラッグレースもあるお国柄、タイではハードでイカしたマシンを大量捕獲! さらに日本じゃ滅多に見かけないピックアップ系チューンドが多いのもタイの特徴だ。
EV化で240馬力を発揮!令和最新版EGシビック爆誕
一見すると普通のEG3シビックだが、ボンネットの奥にはVTECエンジンの代わりにモーターが…。そう、コンバートEV仕様なのである。しかもアメリカなどで販売されている市販のEVコンバートキットではなく、モーターやバッテリー、それらを制御するツールまで全てワンオフ製作したという、まさに令和最新版EGシビックなのだ。
製作したのは、自社でオリジナルコンピューターなどの製造・販売まで手掛ける「ECUショップ」。60kWのモーターを3基搭載して合計180kW、そこに380V 100Ahのバッテリーを搭載し、それらをオリジナルECUで緻密にコントロールすることで240psを発生させている。しかも、純正メーターや計器類を完全に動く状態で仕上げ、タイの法規的に公道走行OKの状態というのだから驚くばかりだ。
室内は、カーボン製フルバケットシートに変わっているが、その他は比較的ノーマル然とした仕上がり。ちなみに、ミッションは5速シーケンシャルとなっている。エアコン付きの快適仕様というのも、南国タイらしいポイントだ。
ホイールはウェッズ製をチョイス。タイヤはプロクセスR888の225/45R15で、ブレーキキャリパーもエンドレス製にコンバート。サスペンションは、タイではメジャーなブランド・チューナーコンセプト製だった。
徹底的にシンプルさを極めた3ローターユニットに刮目せよ!
タイでもロータリーマシンの人気は凄まじいが、その中でも群を抜いて高い完成度を誇っていたのが現地で“ロータリーの神様”と呼ばれるP&Cガレージのマイさんが製作した、RE雨宮ワイドボディ仕様のFD3S。外装はD1マシン同様のワイド仕様で、そのボリュームに合わせてリバレルした往年の名作ホイールRE雨宮AW-7を組み合わせた。
パワーユニットも凄まじい。多連スロットルがそそり立つエンジンは20Bの3ローターNA仕様で、両面ブリッジポート加工によって実測380psを発揮。また、レッドアルマイトのプーリー類は全てCNC加工機による削り出しで、通常のFD3Sは2本ベルトだが、シンプルなエンジンベイを狙って1本ベルト化しているところもポイントだ。
足元で存在を主張するRE雨宮AW-7ホイールは、リバレルによってフロント10J &リヤ11.5Jまでリム幅を拡大。ブレーキは前後プロジェクトμのキャリパーシステムが奢られる。
エクステリアはRE雨宮のD1マシンと同様のワイドボディキットを装着。カラーリング的には、D1GPマシンとスーパーGTマシンをミックスさせたようなイメージだが、後付けサンルーフ付きというギャップも面白い。
インテリアは、ステアリングやバケットシート、ロールケージをレッドで統一。メーターフードやセンターコンソールパネルなど、随所にカーボのアイテムもあしらっている。ストリート仕様のため、もちろんエアコンは完備。オーナーいわく、300kmのロングツーリングに出かけた時も冷房全開で、快適にクルージングを楽しめたそうだ。
日本未発売!ハイラックスチャンプに注目
ジャパンモビリティショー2023や東京オートサロン2024に出展されて話題になったが、日本では未発売のハイラックスチャンプ。タイでは2024年1月に発売されたばかりのホットモデルで、現地価格200万円前後というロープライスが魅力的。そんなハイラックスチャンプのフルカスタム仕様がこちら。タイらしくドラッグスペシャルで仕上げられた1台だ。
エンジンはツインターボ化され、HPDスペシャルパーツのサージタンクも装着。タイでよく見かける直列ツインターボ仕様で、それらを接続するチタン製パイピングも美しい。パワーなどの詳細は不明。
タイのドラッグレース仕様ではよく見かけるリヤラジエーター仕様。さらにその横にはNOSのタンクも設置され、それらを美しいチタンカラーのパイプワークでセットしている。
Part.2へ続く