「2代目コペンで実測155馬力!」実用限界のギリギリを攻めた通勤快速スペックの真実

純正ケース対応の強化ドグミッションも投入!

痛快フラットシフトを楽しめる究極のストリート仕様

ステージ問わず、走りを楽しむためのチューニングを提案し続けるコペン専門店の“も。ファク”。ショップ名は森本ファクトリーを短縮したコミカルなものだが、仕事に対しては超本気。ボディ剛性や空力の向上などが施されたGRスポーツブランドのコペンがラインナップに加わって以降、走りを意識したチューニングのニーズが高まっていることを肌で感じているそうだ。

そんな状況を踏まえて、“も。ファク”が製作したのが究極の通勤快速スペシャルというこのコペンGRスポーツ。以前、OPTION本誌の最高速企画において211.05km/hという記録をマークしたモンスターチューンドだ。

エンジンスペックは過激の一言。3気筒ターボのKF型ユニットは、オリジナルの鋳造ピストン&キャリロH断面コンロッド、そして2mm厚の強化スリーブを打ち込むことで150psオーバーを許容できる強靭な腰下を創出。ヘッドにはキャドカーズコラボの272度ハイカムを投入し、高回転域のパワー追従性能を引き上げる。

組み合わせるタービンは、3.0Lクラス対応のIHI製RHF5だ。660㏄+αではピーキーな出力特性になりそうなサイズだが、エンジンパーツの組み合わせと綿密な制御によってそれを克服。最高出力は153ps/17kgmと、ノーマルに対して2.5倍の出力を発生させている。

エンジンの仕様を考えるとモアパワーを狙うことは可能だが、ピークばかりを追求しすぎるとどうしても高回転型になって実用性が損なわれてしまう。そこでF-CON Vプロのバージョン4.0を駆使し、DVVTまで含めてリセッティングすることで、中間域を太らせながら6000rpmからレブリミットの9000rpmまで一気に突き抜ける特性に仕上げているのだ。

見た目はほとんどノーマルだが、フロントバンパー開口部から覗くインタークーラーはハイチューンらしさを感じさせるポイントだ。ラジエターはサブを追加することで、水量をアップして冷却効果を高める。

サスペンションはクラックスベースのオリジナル車高調でセットアップ。スプリングにはHAL製を組み合わせる。

サーキットも楽しめる超快速通勤快速仕様として、制動力はウィルウッドのブレーキシステムで確保。リヤはアルフィンドラム化されているが、これはバネ下の軽量化も狙った結果のチョイスだ。

室内には、安全性と剛性を確保するためサイトウロールケージ製のロールケージを追加。メーターはデフィのスポーツディスプレイFで車両情報を集中管理する。

純正ミッションの限界値は150ps(17㎏m)辺りと判断した“も。ファク”は、3〜5速にコンパクトモータースポーツ製のドグギヤ(オーダー品)を投入。さらに、シフトレバーの動きを感知して点火カットする「フラットシフター」も装着して、クラッチレスの電撃シフトを可能としている。

このチューンドを試乗した井入宏之選手は「軽自動車とは思えないほどパワフル! それに、これだけの雨でも危うさを感じなかったのはトータルバランスが高い証拠。全開のままシフトチェンジできるフラットシフトも反応が良くて楽しかった。これは速さに繋がるやろうね。ドライで存分に味わってみたい!」と、そのバランスの高さを高く評した。

チューナーのコペンに対する飽くなき探究心と愛が作り出したハイレベルなチューンド、魅力的すぎるだろう。

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●取材協力:も。ファク 兵庫県川西市東畦野2-1-8 TEL:072-791-5559

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【関連リンク】
も。ファク
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