「現行スバルWRX用の強烈ワイドボディキットも登場!」SEMAショー2024レポート Part.3

アメリカらしい過激さ炸裂!

アメリカのアフターパーツ業界で最大級の規模を誇る見本市、SEMAショー。ここ数年、存在感を増し続けているのが実は日本車だ。2024年は特に日本車の勢いが凄まじく、カスタムの本場でもJDMが確固とした地位を築き上げていることを印象付けた。ラスベガスを沸かせた注目モデルをピックアップ!

ファーストマスタングにGT350Rのハイレブサウンド!

ヴァイブラントのブースに展示されたのは、ブラジルのチューナーであるNando SAとフロリダ州にあるMielke Motorsportsが共同で製作した、66年式フォード・マスタング。

エンジンはシェルビーGT350Rに搭載された5.2LのV8、通称Voodooに換装。Voodooエンジンは等間隔の燃焼を実現するフラットプレーンクランクを採用しており、排気干渉を起こさない高回転サウンドを実現する。これをギャレットのタービンでツインターボ化し、最高出力は1500hpを誇る。

ドリフトに最適化した足回りも作り込まれているが、ワンオフのワイドフェンダーを作っている割に、あまりツラと車高には拘っていないのはお国柄なのだろうか? ホイールはLITESPEED RACINGの鍛造マグネシウムホイール。

見た目は旧くて中身は新しいフュージョン系メルセデス

メルセデス・ベンツやフェラーリなどをベースとしたハイエンドカスタムを得意とするS-KLAB LAが製作したこちら。見た目はAMGがまだプライベートチューナーだった時代のエポックマシンである、71年の300SEL AMGを彷彿とさせる古風な佇まい。だが、実は中身はW205型のC63 AMG Sと、かなり高年式なハイパワーラグジュアリースポーツとなっている。残念ながらエンジンルームの撮影ができなかったが、おそらくシャシー側を生かして外板の方を作ったと思われる。いずれにしても完成度の高さはさすが。

ワイドフェンダーにドラスリ!こんなユーロはお好きですか?

マグネット式の携帯ホルダーなどで知られるSCOSCHEのブースには、F30型3シリーズの後期モデルに設定された340iが展示された。聞けば従業員のマイカーというから、仕事で自分のクルマをSEMAに出せるなんて役得だなと思ったのだが、クルマを見て納得。むしろ、従業員が個人マネーでここまで凄まじいクルマを作っていた会社の方がラッキーと言うべきかもしれない。

ストリートファイターLAのワイドボディキットでふくよかなラインを得た上で、リヤにはミッキートンプソンのドラッグレース用スリックタイヤを装着。日本で定番のユーロチューンとは一線を画すバタくささにそそられるが、内装はSTATUS:のオーダーバケットシート、そのカラーと合わせたドアトリム、そしてリヤに4点式ロールバーと、美しさとサーキット対応を兼ねてきっちり仕上がっている。

3.0Lの直6ターボはプレシジョンの6870タービン、KLMターボキット、WAGNER TUNINGのインタークーラー内蔵インテークマニホールドなどを備え、トランスミッションはZF8HPをベースに各部を強化し、専用のトルコンも加えるPure Drivetrain Solutionのステージ2 8速ATが組み合わせられる。最高出力は1000hpオーバー。

流行りの大画面インフォテイメントを後付け!

AuCar autoのブースに展示されていたのは、車種専用設計された取り付けパネルとセットになっている大型のディスプレイオーディオおよびデジタル液晶メーター。デモカーのインフィニティQ50(V37スカイライン)はノーマルだと上にモニター、下に操作専用タッチパネルと、二分割になったインターフェースを搭載しているのだが、これを縦長の一枚のディスプレイオーディオに変換。

メーターもフルデジタルに置き換えられていた。メーターもマルチメディア対応で、デジタル回線経由のTV番組を表示することも可能だそうだ。実機の展示にはR35 GT-R(2007-2023)用のメーターや、370Z(Z34 2009-2021)のセンターディスプレイも。

スバルWRXのワイドボディキットにVB用が設定

GRB/GVBのインプレッサWRX、VA型のWRX用ワイドボディキットを展開してきたOiramが、現行のVB型用キットをお披露目。2分割のフロントフェンダー、6分割のリヤフェンダーに加え、フロントリップとリヤウイングが設定されている。車高を極限まで落とすことを前提としたデザインで、楔形をしたフロントデザインとの連続性も見事に調和がとられている。

E31型8シリーズがモダンなワイドボディに変身!

サスペンションメーカーのMOTONのブースに展示されたのは、E31型の8シリーズをベースとしたレストモッド。製作したのはREYN SPEED SHOPで、全体のデザインを担当したのはPart.2でレポートした「悪魔のZ」のデザイナー、ジョン・シーバルさんだ。ブリスター形状のワイドフェンダーを備えるほか、前後バンパーもノーマルより攻撃的なスタイルを実現。一見するとBMWの純正ホイールかと思えたホイールも、鍛造削り出しの逸品だ。

エンジンはE60型M5に搭載されていたS85型V10に換装され、排気量は5.0Lから5.8Lにまで拡大されている。速さと美しさを実現したクラフトワークは秀逸だ。

「GR86の魔改造4WDラリー仕様も登場!」SEMAショー2024レポート Part.1

「アメリカ的解釈の『悪魔のZ』がラスベガスに参上!」SEMAショー2024レポート Part.2

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