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最新のカーボン成形技術でS2000用エアロを刷新!
2台のデモカーでそれぞれの世界観を表現
今回バリスが開発したS2000用エアロパーツは2種類。バリス社内の呼称では「セミワイド」と表現されるストリートバージョンの「バリスS2000 STREET Ver.」、その発展系とも言える「ワイド」の「バリス×オリジナルランデュースS2000」という2台のデモカーが展示された。ちなみにセミワイドを購入&装着した後からでも、ワイドボディの一部パーツを追加で装着できるよう、互換性も考慮に入れたデザインが採用されている。
バリス×オリジナルランデュースS2000
ワイド仕様は車両全体の製作をオリジナルランデュースが担当。F22C型直列4気筒エンジンはHKS GT2-7040 Proキットでスーパーチャージャー化。そのパワーを生かすためのエアロデザインを実現し、ストリートからサーキットまで楽しめる仕様に仕立て上げることが開発コンセプトだ。
S2000らしいスリークな印象と、空力やクーリングといった機能性も両立させたフロントバンパーには、両サイドが立ち上がった造形でスポーティさを強調させたリップスポイラーも装備。前後それぞれノーマル比45mmの出面となるワイドフェンダーとの繋がりも自然に見せることに成功している。
サイドスカートもストリートバージョンよりアグレッシブなカーボンのエクステンションを追加。より高い整流効果を望むことができる。
リヤバンパーにも、かなり攻めた意匠のカーボンディフューザーを装備。サイドスカートからの流れを受け、後方にエアが抜けていく動的質感が見た目にも伝わるかのようだ。
前後左右のワイドボディキットに加え、カーボンボンネット、カーボントランク、カーボンGTウイングも開発。炭素繊維の「織り」もひとつの見せ場として表現するバリスの真骨頂というイメージだ。
ちなみにバリスがカーボン製品に使用している炭素繊維は、一本の太さが圧倒的に太いT700という仕様。強度が必要な橋桁などの建造物にも使われる素材で、一般的なT100やT300よりも高い剛性を誇る。さらに今回の「バリス×オリジナルランデュースS2000」に関しては、一枚のクロスにより多くの炭素繊維を使った12Kという仕様を採用。軽い上に、より高い強度と剛性を実現させている。商品化は3K仕様となるが、反響があれば12K仕様を小ロット限定生産する可能性もあるそうだ。
バリスS2000 STREET Ver.
バリス社内では「セミワイド」とも表現されるストリートバージョンは、攻めたフェイスデザインが多く、選ぶ楽しみも味わえる9.5Jプラス45サイズのホイールがインストールできることを前提としたデザインを実現。フェンダーの出面はフロントが20mm、リヤが25mmとなっている。
ホイールは昨年に引き続きホイールメーカーのIMLAとのコラボで生まれたオリジナルのホイールを装着。ビードブロック風のカーボン製エクステンションも備わり、バリスのワイドボディとの親和性も高められている。
オーバーフェンダーのみならず、フロントフェンダーの上部と側面に設けられるカーボン製のダクトがバリスらしさを感じさせるポイント。見た目のかっこよさとブレーキの冷却性能などの機能性を両立させている。
「バリス×オリジナルランデュースS2000」のワイドボディと見比べれば大人しいとも言えるが、それ単体で見れば「バリスS2000 STREET Ver.」のデザインもかなり攻撃的。特にリヤの造形はノーマルからの変わり映えも大きく、ストリートでの存在感を主張できるだろう。
25年の歳月を経たことで、カーボンパネルの製作に真空成形を採用するなど、最新の技術とノウハウが新たに投入されているバリスのS2000用新作エアロパーツ。軽さ、強度、空力性能、あらゆる面で旧型より進化しており、S2000ユーザーには見逃せないニューアイテムの登場だ。
●取材協力:バリス TEL:042-689-2939
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