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圧倒的な速さに加えて遊びゴコロあるガジェット要素も追加!
究極のストリートクルーザーが堂々完成!
石川県の“TMワークス”が手掛けたZ34は、飽くなきパワーチューンへの欲求を形にしつつ、最新のデジタルガジェットを組み合わせる進化系チューンド。走りはもちろん、スタイリングから快適性まで、全てを備えたハイスペックツアラーをコンセプトとする。

エンジン本体は、ワイセコ製のローコンプ鍛造ピストンを筆頭に、キャリロのH断面コンロッドやJWTの強化バルブスプリング、JUNのカムシャフトなどを組み込んで3.7Lのままフルチューン。さらに、内部ムービングパーツのほとんどにWPC加工を施すことで耐久性や摺動性を向上させている。

こうして、ハイパワーに耐えうる基盤を整えた上で選択したのはトラストのT517Zタービンキット。V6エンジンに合わせ、左右バンクにタービンを一機ずつ装着するツインターボ化を実行したのだ。なお、V6エンジンではタービンがバンク角の下側に装着されるため、ボンネットを開けてもその姿を確認することはできない。

実際にパワーを計測してみると、実測で588ps&61.3kgmをマーク。グラフを見ると、低回転からスムーズにトルクが立ち上がり、ブーストパワーを高めながら7000rpm手前付近でピークを迎えていることが分かる。強烈な出力特性だ。


悶絶ターボパワーを従えるスーパーチューンドと言えども、快適性を犠牲にしては意味がない。そこで、センターコンソールにはエアコンを移設した上でアンドロイドOSを搭載する13.6インチの大型タッチスクリーンディプレイをセット。これは、海外のZ34用にキット販売されているもので、快適なマルチメディア空間を約束する注目のデジタルガジェットだ。

「VQ37HRはもともと低回転のトルクが太いので、高回転でのパワーを上乗せすると、すごく快適で刺激的なチューンドに進化します。もちろん十分なパワーを引き出すには、エンジン内部の強化や燃料系に手を加える必要はありますが、費やしたコストの分だけ満足度は高まります。Z34に長く乗り続けるなら、ストリートに軸を置いた、このクルマのようなチューニングプランが楽しいと思いますよ!」とはTMワークスの鶴原さん。

ストリートで不満なく走れるリーガル性と快適性を保持したまま、世界中のどんなスポーツモデルにも負けないパフォーマンスを発揮する戦闘力。このチューンドを見ているとつくづく感じてしまう。これから先、フェアレディZがどんなにモデルチェンジしようとも、Z34型の輝きが鈍ることはないということを。
●取材協力:TMワークス 石川県小松市長崎町1-101 TEL:0761-58-1038
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