主治医ツカダは必然
年間2万kmを走る通勤快速マシン!
ここ5年ほど老舗ショップに取材に行くと、「実は親子二世代でお世話になってます」という若いオーナーに遭遇する機会が増えてきた。しかし、祖父から三世代…というのは今回が初めて。取材車両VAB、オーナーは金井さん(23歳)だ。
TVゲームでクルマに興味を持ち、中学生時代はガソリン1Lで何km走れるかを競うエコカーレースでドライバーを担当。18歳で運転免許を取得すると、見た目が好きで昔から欲しかったGC8バージョンⅣを初めての愛車として手に入れた。
「祖父がクルマ好きで、ツカダさんに面倒を見てもらっていたので小さい頃からよく連れて行ってもらってたんです。父親も日常的なメンテはお願いしてました。なので、GC8を診てもらうのはツカダさんしかありませんでしたね」と金井さん。
不具合が出そうな箇所を修理しつつ軽くチューニング。オーテックツカダ社長の隆光さんに誘われて本庄サーキットや群サイも走るようになった。ところが、購入から4年目、手を掛けたGC8は不幸にももらい事故で廃車になってしまう。

金井さんが言う。「自分の身体は大丈夫でしたけど、廃車になったのはショックでした。で、気持ちを切り替えて次のクルマを探すことに。候補は何台かありましたけど、冬に雪が降り、県外に出るには山を超えなくちゃならない長野という土地柄、できれば4WDでMTがいい。それから、GC8時代にスバル車乗りの仲間がたくさんできたので、もう一度スバル車にしようと。そこでGC8の流れを汲むVABを選びました」。
購入からまだ一年も経たない前期型タイプSのチューニング内容は、ホイール&タイヤ、マフラー、シートを交換したライトなもの。ホイールにエンケイRC-T5を選んでマッドフラップを装着するのは、ターマック仕様とされたWRCマシンの雰囲気を演出したいからだ。

エンジンはノーマル。クスコ製インタークーラーネット、レイル製プーリーカバー、ゼロスポーツ製クーリングパネル&エアインテークホースを装着して、機能性とエンジンルーム内のドレスアップ効果を高めている。

フロントストラットタワーに被さるのは、上部に雨水が溜まるのを防ぐカバー。「実は100均で売っているステンレス製の容器。サイズがピッタリなんですよ」と金井さん。これ、VAB乗りの間では定番だとか。

ステアリングホイールやシフトノブまで含めてノーマル状態をキープ。メータークラスター右側にはブリッツのレーダー探知機、タッチレーザーが装着される。

また、運転席はブリッドジータⅣに交換。金井さんいわく、「GC8に付けようと思って買っておいたものなんです」とのこと。

マフラーは片側出しとなるフジツボA-RM。排気効率を追求し、中高回転域におけるパワー&トルクの向上を実現しつつ、軽量化にも考慮したモデルとなる。メインパイプ径70φ、テールエンド径99φ。

「GC8に対してボディが重く、サーキットではブレーキのタレが早い。エンジンも高回転域でのパワー感やキレが物足りないように感じます。でも、VABはストレートでもコーナーでも安定感が抜群に高い。安心して速く走れる点ではGC8以上だと思います」と、金井さんは二台の違い説明してくれた。
通勤に買い物にドライブに年間2万kmを走る金井さんは、やりたいことが盛りだくさん。まずはスポーツ触媒の装着で、パワーを伴いながらトップエンドまで気持ち良く回るエンジンフィールを実現したいと言う。今後も続いていくオーテックツカダとの二人三脚。どんなチューニングカーに仕上げていくのかが楽しみだ。
●取材協力:オーテックツカダ 長野県長野市大豆島5862-1 TEL:026-221-3086
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