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アクティブの技術力を注ぎ込んだ大作がSEMA2021を席巻!
BNR32チューニング史に残るハイレベル仕様
この美しいカーボン仕様のBNR32は、GT-R専門店として存在感を高める“ガレージアクティブ”がSEMA2021で発表した最新作だ。
造形に約1年を費やしたという独自のワイドボディキットは圧巻の一言。構成パーツは全てドライカーボン製。装着にあたっては、貼り付けなどの安易なインストール法ではなく、ルーフやリヤフェンダーなどモノコック一体の外板パーツまで全て取り外し、キット製品に置き換えるフルトレード式を採用。これにより、寸分の狂い・ゆがみのないエクステリアを構築するというわけだ。
ボディの拡幅は前後とも片側40mmの設定。プレスラインを残し、BNR32らしさを崩さずにデザインしているのがポイントだ。
ルーフやピラーなどの外板パーツのみならず、ドアミラーやテールランプカバーなどのショートパーツに至るまでドライカーボン化。綾織りのカーボン目まで揃えて造形されており、全身から美しさへの拘りを強く感じさせてくれる仕上がりだ。
インテリアも衝撃的だ。フロア周りは鉄板剥き出しではなく、ドライカーボン製のカバーをワンオフで製作。リヤセクションも、オリジナルのリアシートレスキット(スペシャルドライカーボン仕様)をセットすることで、スパルタンでありながら統一感のある空間を作り上げている。
シートはドライバーズ&ナビ共にレカロのプロレーサーRMS 2600Aを投入。もちろん、ドライカーボン仕様となる。乗降性を妨げないロールケージはアクティブが製作したフル溶接留めのワンオフ品だ。
320km/hフルスケールメーターはアクティブのオリジナル製品。ミッションはOS技研のRB26用シーケンシャル「OS-88」に変更されているため、メーター前には専用のシフトインジケーターがセットされている。
GT-Rらしい速さにも拘り、心臓部はHKSの2.8Lキャパシティアップグレードキットのステップ3を投入した上で、HKSが開発を進めている試作のGT75115−BBタービンをセット。本格的なセッティングはこれからだが、1000psを軽く超えてくることは明白だ。
エキゾースト環境もアクティブのオリジナルパーツでフル武装。エンドマフラーは軽量なフルチタン製で、上流部のEXマニは新型タービンに合わせて管長を最適化したワンオフとのこと。
足回りは、HKSのハイパーマックスMAX IVドラッグ+Tディメンド製プロアームでセットアップ。ホイール&タイヤはアクティブRC-VI(12J×18インチ)とプロクセスR888R(295/35−18)のコンビで、ブレーキもオリジナルのモノブロックシステムで強化済み。駆動系はATSのLSD&強化クラッチで構築している。
「製作にギリギリまで時間を割きたくて、予算度外視の空輸でSEMA2021に持ち込みました。フルストリップ化してのレストア、ボディ補強など、これまで培ってきたアクティブの技術とGT−Rに対する熱い想いを注ぎ込んだ集大成とも言えますね」とは、アクティブの坂本代表。
あらゆる意味で究極のBNR32というわけだが、SEMA2021での発表後、まだ価格すら決まっていないにも関わらず世界中からオーダーが舞い込んでいるというから恐れ入る。世界のセレブリティ達は、依然としてガレージアクティブを求めているのだ。
PHOTO:平野陽
取材協力:ガレージアクティブ 福岡県行橋市大字今井1407-1 TEL:0930-25-4488
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