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兄弟でJA11&JB23を所有!?
ダートもサーキットもジムニーなら両方楽しめるんです!
レインボーオートの主催により、11月20日に茂原ツインサーキット(千葉県)で開催された“ジムニースーパーラップ2021”。50台を超える今回の参加者のうち、もっとも遠方からやってきたのがここで紹介する田代兄弟。JA11に乗る兄の優太さんは岩手県、JB23に乗る弟の永樹さんはなんと北海道からの大遠征というではないか。
聞けば、最初にジムニーの魅力を知ったのは弟の永樹さん。そのきっかけは実家にあったJB23(4型)を引き継いだことで、現在の愛車は3年前に新車で購入した10型の最終モデルだ。
「モデルチェンジでJB23が無くなるということで、乗り替えることにしました。その後、十勝スピードウェイの走行会でレインボーオートの横尾代表と知り合い、自分も本格的にサーキットを走ってみようと思ったんです」とのこと。
レインボーオートのアドバイスを受けながら、チューニングはほとんどを自分自身で行っているという永樹さん。K6Aエンジンは鍛造ピストンとメタルヘッドガスケットで強化し、ノーマルタービンながら1.25キロのハイブースト設定で実測97psを獲得。エンジン制御は純正ECUの書き換えとしている。
精悍なブラック結晶塗装のヘッドがエンジンルームのアクセント。スポーツタイプのエアクリーナーはランマックス製。排気の熱を受けやすいブレーキなどの配管類には断熱テープでしっかりと対策も施されている。
インタークーラーはワンオフパイピングで前置きレイアウト化。ラジエターもトラスト製の大容量タイプとするなど冷却系もしっかりと強化し、パワーアップとサーキット連続走行に対応させている。
足回りはレインボーオートのダウンサスキットに加え、ピロラテラルロッドや強化ボディマウントなどで総合的にレベルアップ。ホイール&タイヤはレイズAラップ限定モデルにアドバンA025(FR205/55R16)という組み合わせ。駆動系はリヤにのみ機械式LSDを投入している。
ブリッドのフルバケットシートや小径のモモステアリングなど、インテリアもサーキット走行に合わせた仕様となっている。
一方、優太さん(兄)のマシンは、美しいメタリックブルーでオールペンされた幌車のJA11C。手に入れたのは4年前で、当初はJB23を狙っていたそうだがパーツの豊富さとリーフスプリング車ならではの乗り味に魅力を感じて方針転換。「どこかをイジるとダイレクトに変化を感じられるのが楽しいですね」とのこと。
基本的には地元岩手で開催されるジムニー祭りをメインとしたダート走行用のセットアップで、本格的なサーキット走行は今回が初めて。
足回りはKプロダクツのダンパーにNTS技研の2インチアップリーフ&シャックルを装着。リヤのホーシングに装着されているのは、ダートでホーシングが暴れるのを防ぐトラクションショックアブソーバー。ホイール&タイヤはグラムライツにヨコハマブルーアース(FR205/65R16)のセットとなっている。
パワーチューニングも抜かりなく、F6Aはノーマルながらオーバーホール済み。ハイブリッジファーストのハイレスポンスタービンは最大ブースト1.25キロの設定で、75psオーバーのパワーを獲得。エンジン制御は純正ECUに基板追加で対応している。
エアクリーナーとブローオフバルブはトラストをチョイス。エアクリーナーにはエンジンからの熱気を防ぐ遮熱板も追加。アルミラジエターはインターネットで調達したものだが、純正のカップリングファンから電動ファンに変更しているのがポイントだ。
エンジンヘッドに装着されているのは調整式のカムスプロケット。カムシャフトはノーマルだが、スプロケでバルブタイミングを調整することで高回転寄りのパワー特性としている。
インテリアはロールバーが追加されているほか、ナルディステアリングとシート変更でスポーツ走行に対応。ステアリングコラムの下側に装着されているのは、燃調や点火時期調整の目安となる排気温度計だ。
ベースマシンやチューニングの方向性はそれぞれだが、兄弟で切磋琢磨しながら楽しんでいるジムニーライフ。弟の永樹さんはトップクラスの55秒台をマークして実力の高さを証明。兄の優太さんもサーキットの楽しさにハマったようで、次回に向けての動向が気になるところだ。
PHOTO&TEXT:川崎英俊
●問い合わせ:レインボーオート 千葉県柏市酒井根688-2 TEL:04-7176-8207