「ロータリースポーツの“究極”と“現実”」RE雨宮の新たな挑戦にズームイン【東京オートサロン2022】

最新のRX-8コンプリートは428万円で販売中!

夢の4ローターフェラーリと現実的なコンプリートRX-8が並ぶ

“RE雨宮”は今さら説明するまでもなく、世界に知られたトップロータリーチューナーだ。東京オートサロンに向け、毎年作り続けられるコンプリートカスタムは見た目からチューニングファンを喜ばせてくれる。

2年ぶりの開催となる2022年は、メインブースに5台のマシンを展示。どれも興味深い内容となっていたが、その中でも両極端と言えるのが、ここで紹介するフェラーリテスタロッサとRX−8をベースとした2台のチューンドだ。

フェラーリテスタロッサは2021年5月にWEB OPTIONで製作途中の状態をレポートしたが、あれから各部のクオリティを大幅に高め、完全体として東京オートサロン2022に登場したのである。

往年のグループCカーをオマージュしたというボディは、フェラーリ伝統の鋼管スペースフレームを活かしながら、カウルを被せるという手法でメイキングが進められた。エクステリアは全てRE雨宮オリジナルで、その独創的なレーシングシルエットは圧巻の一言だ。

パワーチューニングも凄まじい。本来、フェラーリ至宝のV12ユニットが収まるリヤミッドには、4ローターツインターボエンジンが鎮座する。このパワーユニットは2020シリーズのD1グランプリを戦い抜いた800ps仕様に限りなく近いとのこと。つまり、純然たるレーシングスペックなのである。

内部はサイドポート拡大加工が施され、そこにウエストゲート式のTD06-25タービンをツインでセット。インタークーラーはエンジン上部に水平マウントされ、フレッシュエアはルーフに設けられた大型のエアダクトから取り込むようデザインされている。

ラジエターはフロントカウル内に水平マウント。上部には電動ファンをツインで装備し、強制的に熱気を排出するレイアウトとなっている。

インテリアはMDFなどを使いながらデザインを再構築。そこにテスタロッサの面影はない。メインメーターはAIMのMXGに置き換えられ、その横にはアルパインの2DINナビゲーションシステムがインストールされる。

ミッションは前車軸が一体となったスバル用の6速MT&デフケースを流用。なお、内部ギヤにはWPC処理が施されている。クラッチはORCのスペシャルで強化済みだ。

ホイールは19インチのエンケイPF05S(FR9.5J+40)で、タイヤにはヨコハマのアドバンスポーツ(FR275/35-19)をセット。サスペンションはRE雨宮のスペシャル車高調となっている。

これぞまさにRE雨宮という珠玉のスペシャルは、ロータリースポーツの究極形と呼ぶに相応しいだろう。

その一方で、RE雨宮が新たに展開するのが厳選中古車によるコンプリートRX-8だ。ベース車両はウィークポイントの改善やチェック、オーバーホールなどを実施。下地をきっちりと整えた上で、各部にオリジナルパーツを投入して戦闘力を引き上げている。

現代風にアップデートが施されたエクステリアも注目。フロントバンパーはADフェイシャーVer.2で、そこに新設計のアンダーパネルとカナードを追加し、速さを予感させる面構えを演出している。

ボンネットはダクト付きのD1フードに、D1ダクトガーニーをプラスでエンジンルームの熱気を効率的に排出する。

フロントのボリュームに負けないよう、リヤセクションもD1リヤバンパーにダックテールトランク、ウイングタイプのリヤスポイラーを装着して隙のないスタイルにまとめ上げている。

エキゾースト環境は、ステンレス製EXマニ→スポーツキャタライザー→ドルフィンテールマフラーという盤石の構成だ。

13B-MSPエンジン本体は独自の高精度オーバーホールでコンディションを新車以上にまで高めつつ、吸気系をスーパーインテークボックスに変更。駆動系はクラッチがORCシングルで、デフにはOS技研のスーパーロックLSDを投入する。

タイヤ&ホイールは、18インチのエンケイNT04RR(FR9.5J)にトーヨープロクセスR888R(FR275/35-18)の組み合わせ。車高調はRE雨宮スペックのエンドレスファンクションで、リジカラやリヤのブレドメなどシャシーまで手が入れられている。

インテリアもドライバーズシートをRE雨宮ロゴ刺繍入りのブリッドZIEG-IVに交換し、さらにDシェイプステアリングやクイッカーシフトノブもインストール。購入後、即サーキットデビューOKという状態で、ドライバー次第では筑波サーキット1分5秒台での周回も可能だという。

コンプリートマシンには、その証となるシリアルプレートが与えられる。

気になるプライスは、428万円(展示車両の場合)。RX-8のコンプリートは今後も常時販売を予定していて、販売価格はベース車両の状態によって若干上下することになるという。絶好調のRX-8を探しているユーザーは、ぜひともRE雨宮に問い合わせていただきたい。

●取材協力:RE雨宮 千葉県富里市七栄439-10 TEL:0476-90-0007

【関連リンク】
RE雨宮
http://www.re-amemiya.co.jp/

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