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スポーツマフラーの勇が告げるGR86チューンの始まり
リリース開始のスタンダードモデルに加え、開発中のパフォーマンスモデルが初見参!
日本が誇るマフラーメーカーである“藤壺技研工業(通称:フジツボ)”ブースの中心となっていたのは、やはりGR86/BRZ用マフラーだ。開発車両を持ち込みつつ、2種類の異なるスペックを展示していた。
まず、車両に装着されていたのは本邦初公開となるE.P.U(エキゾースト パフォーマンス ユニット)。これは、エンジンのパフォーマンスを最大限まで引き出すことを目指したフルエキゾーストシステムで、JQR事前認証制度に適合させながらサーキットやチューニングにも対応する性能を実現した逸品だ。
今夏のリリースを目標に現在開発が進められており、基本設計は従来モデルのZN6用をベースにしながら2.4Lに拡大された排気量に合わせて各部の見直しが図られている。素材はステンレスで、EXマニホールド、スポーツキャタライザー内蔵フロントパイプ、マフラーの5ピース構造だ。
新型ZN8用で変更されたのがパイプ径で、従来型の45φ→50.8φ→50φ→60φに対し、45φ→50.8φ→65φ→70φとキャタライザー以降を拡大。キャタライザーの開発はこれからで、テストを重ねながら最適なセル数を選んでいきたいとのことだ。
新採用となったのがフラット砲弾と呼ばれるかまぼこ形状の中間サイレンサー。これはスバルWRXのニュルブリクリンク24時間マシン用マフラーからフィードバックされた技術で、車高を下げたスポーツサス装着車で最低地上高をクリアするためのものだ。
リヤピースは左側1本出しとすることで、軽量化を推進。純正比1/2以下の重量を目指しているそうだ。軽量化への拘りはレイアウトだけでなく、取り付けステーを中空パイプにするなど、細部に至るまで徹底されている。テールエンドは85.7φラウンドスラッシュにカーボンカバーを装着し、パフォーマンス感溢れる個性的なものとしている。
そして単品で展示されていたのが、東京オートサロン2022でリリース開始となったスタンダードモデルの『オーソライズR』だ。こちらは触媒以降を交換するタイプで、パイプ径は従来モデル同様の60.5→50.8φ×2の左右出しレイアウトを採用する。
ZD8用で変更となったのはサイレンサー部で、新たにレゾネーターチャンバーを採用。これは排気量アップによる音量増加への対応と、音質の調整のためだ。
さらに、101.6φの大径スラッシュカットテールは、オプション設定のカーボンテールカバー装着対応タイプへと進化。手軽にテールエンドをドレスアップできるようになったわけだ。
排気効率向上効果はもちろん、ドレスアップ効果も高いスポーツマフラーはチューニングのファーストステップでもある。フジツボからのリリース開始は、新型GR86&BRZの本格的チューンのスタートを告げる合図となりそうだ。
●取材協力:藤壺技研工業 TEL:055-998-0130
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