「若さ大爆発!」衝撃の学生カスタムマシン特集Part.2【東京オートサロン2022】

独創的アイディアが刺激的すぎる!

学生ならではの発想力によって製作される奇想天外カスタムマシンは、東京オートサロンを語る上で外せない。2022年は総勢32台の作品が会場を賑わせていたが、このコーナーでは全3回に分けて学生パワーみなぎる全出展車両を紹介していこう。

NATS(日本自動車大学校):玉趾珠冠(ぎょくししゅかん)

ベース車:トヨタ クラウン[MS50]

フレームオフのフルレストアに加え、ステップノッチ加工によって着地を実現した50クラウンは、2021年の卒業生が行なったプロジェクト。カスタムワークだけでなくペイントもローライダーをイメージし、ルーフやトランクにソウルペイントを施すことで完成度を高めている。

群馬自動車大学校:GAUS JZX190E

ベース車:トヨタ チェイサー[JZX100]

2015年に出展したJZX100チェイサーをリメイクし、DTMで活躍したメルセデスベンツ・190エボリューション風のエクステリアに大変身させたのは群馬自動車大学校。フロントマスクはもちろん、特徴的なフェンダーやドアパネル形状など、エボの雰囲気をトレースした大作だ。

静岡工科自動車大学校:BUG EYE

ベース車:スバル インプレッサWRX STI[GDB]

実習車として使い倒されていたGDB型インプレッサを、ボディのリフレッシュと同時にブリスターフェンダー化。ボリューム感をアップしながら最先端のスタンス仕様へとアップデートを敢行したのだ。フェンダー加工だけでなくバンパーやボンネットもスムージングし、一体感のある独創的シルエットを作り上げている。

NATS(日本自動車大学校):Low limo

ベース車:トヨタ センチュリー[GZ50]

NATSの製作車両は全てナンバー取得を前提としている。そのため、1400mmのストレッチを行なったこのセンチュリーも単なるハリボテではなく、問題なく公道を走れるように各部をリメイク。強度を確保する補強のカスタムワークには相当気を使ったそうだ。

内装も手作り。バーカウンターに面したベンチシートは、骨組みからウレタンの充填、表皮の縫製など繊細な作業が必要となり、ボディワーク以上に手間取ったポイントとのこと。

サンルーフは特大サイズをダブルでマウント。ゴージャス感はもちろん、オープンエアの解放感まで求めたメイキングだ。

トランクにはスキッパーのハイドロユニットをセット。ローライダーというコンセプトを体現したセットアップは、足回りまでキッチリと手を加えているわけだ。

国際情報工科自動車大学校:WIZ CONCEPT XVI Midget II

ベース車:ダイハツ ミゼットII[K100P]

ダイハツの軽貨物車としてお馴染みのミゼットIIをベースにしたトレーラー仕様『ミゼットIIタイプコンボイ』。製作したのは、WIZ(国際情報工科自動車大学校)の学生達だ。

注目はやはりリヤタイヤの2軸&ダブルタイヤ化。フレームを30cm後方に延長し、リヤ側にもうひとつのホーシングを追加しているのだ。

さすがに追加したホーシングを駆動させることは製作期間的にも難しかったようだが、その代わりにカットしたプロペラシャフトを前側のホーシングケースにフリーの状態で繋げることで、走行中はタイヤの回転がリヤ側のホーシングを伝ってプロペラシャフトも回るという“ニクイ”作りになっている。

そして、ミゼットをきちんとトレーラーとして使用するためのヒッチキャリアは、ジェットスキー向けトレーラーをベースにリメイク。まずは荷台の高さを限界まで下げられるようにホーシング部を加工。さらに、荷台の幅はレーシングカートがすっぽり収まるサイズに作られていて、フェンダー前のスペースはカートのスペアタイヤを積むためのスペースとのこと。

製作にあたってはミゼットII本体とトレーラー側で班を分担していたため、同調作業が上手く進まず最後の辻褄合わせに苦労したそうだが、完成したミニコンボイの姿は圧巻の一言。学生達の熱意と根性は拍手ものだ。

日産愛知自動車大学校:P80’s

ベース車:日産 パオ[PK10]

日産が送り出したパイクカーの第二弾“パオ”を、パテ埋めワークスフェンダーやチンスポなどで街道レーサー仕様に仕立て上げた衝撃作だ。

EXマニからエンドマフラーまで手曲げでワンオフ製作し、エクステリアに見合った迫力のNAサウンドを追求しているのもポイント。癒し系のパオに不良のエッセンスを徹底的に注ぎ込んだというわけだ。

群馬自動車大学校:GAUS軽ニッヒ

ベース車:ダイハツ オプティビークス[L802S]

80年代に一世を風靡した“ケーニッヒ仕様”を、オプティビークスで再現したのは群馬自動車大学校。

シルエット風ボディワークは、ストレートなプレスライン作りを目指しつつ、バッドフェイスのワイドボディ仕様を実現。学生らしさが溢れるスーパーカスタム軽自動だ。

NATS(日本自動車大学校):NATS-S MIRA

ベース車:ダイハツ ミラ[L700V]

NATS袖ケ浦校で鈑金実習の実験台にされていたミラを、軽ダート大会に出場するために大改修。そうした誕生したのがこの『NATS-S MIRA』だ。

剛強ボディを求めて室内にはジャングルジムのようなロールケージを設置し、イエローとレッドでバーをペイント。エクステリアは零戦風カラーで仕上げ、独特の存在感を演出している。

東京自動車大学校:デコキャリ

ベース車:スズキ キャリートラック[DA6]

キャリートラックでアートトラックの世界観を表現した作品が、東京自動車大学校の『デコキャリ』。フレームからレストアを敢行しながら、荷台には車中泊もできる畳敷きワンルームを構築。実用性(?)もしっかり考えられているわけだ。

静岡工科自動車大学校:サンバー

ベース車:ダイハツ サンバーディアスクラシック[KV4]

サンバーをベースにワンシーターのセンターハンドル仕様を作り上げたきたのは、静岡工科自動車大学校の学生達だ。ガルウイング化したリヤドアは開放感に溢れ、ワーゲンバス風フェイスと合わせて移動販売車両として活用できそうなほどの完成度を誇る。

衝撃のセンターハンドル仕様。位置合わせの段階で、すでに学生達のテンションは上がりっぱなしだったとか。

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