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独創的アイディアが刺激的すぎる!
学生ならではの発想力によって製作される奇想天外カスタムマシンは、東京オートサロンを語る上で外せない。2022年は総勢32台の作品が会場を賑わせていたが、このコーナーでは全3回に分けて学生パワーみなぎる全出展車両を紹介していこう。
関東工業自動車大学校:Hina doll car with KANTO
ベース車:日産 キューブ[Z12]
思わず「あかりをつけましょ、ぼんぼりに〜」と口遊んでしまいそうになるキューブの登場だ。製作したのは関東工業自動車大学校の学生達。地元(埼玉県鴻巣市)の名産である“雛人形”の知名度アップを狙って、内外装を徹底的にフルカスタムしているのがハイライトだ。
NATS(日本自動車大学校):TOW MATER
ベース車:スズキ ジムニー[JA11V]
東京オートサロン2021への出展を予定していたTOW MATERは、映画「カーズ」に登場するキャラクター“メーター”をジムニーベースで表現した一台。ディティールの作り込みやペイントの質感まで忠実に再現されており、今にも走り出しそうな雰囲気を全身から放っていた。
花壇自動車大学校:KADAN JEEP
ベース車:三菱 ジープ[J53]
ボロボロだった三菱ジープをただレストアするのではなく、フェンダーデザインなど随所に今時のアレンジを加えながら蘇らせたのは花壇自動車大学校。
錆びて崩れてしまったボディや穴が開いたフレームは鈑金によって修復しつつ、シートなども総張り替え。4インチのリフトアップやそれに合わせたツインショック化、大径MTタイヤで爽やかなオフロード感を演出している。
NATS(日本自動車大学校):JIMNY kimun kamy
ベース車:スズキ ジムニーシエラ[JB74W]
オフロードでの走破性だけでなくアウトドアレジャーでも人気のジムニーシエラ。これをベースにさらなる使い勝手の向上を狙って、なんと5ドア仕様へのモディファイを実行したのがこの作品。
5ドア化に合わせて、フレームやボディはスタイリングのバランスを見ながらストレッチ。フレーム延長作業は順調に進んだものの、ドア増設は過去にも例があまりなく、手探り状態だったそう。ヒンジのベースとなるピラーの補強からドア開口部の造形、キャッチの強度検討など、様々な苦労を経て完成に漕ぎ着けたのだ。
ラゲッジにはカスタムオーディオを展開。リヤドアにはスピーカーをヘッドライトに見立てて、ジムニーのフェイスをデザインしていたりする。今後は車検取得に向けて細部の調整を行ないながら、史上初の5ドアジムニーとして公道デビューを目指すというから楽しみだ。
NATS(日本自動車大学校):TYPE-X
ベース車:WEST FJ1600
講師と生徒が一丸となって進めているプロジェクトは、TV番組とのコラボ企画。TVアニメ“マッハGoGoGo”のスピードレーサーをイメージしたフォルムは、メタルワークによって全てアルミパネルを叩いて作り出したという職人技術の結晶だ。
埼玉自動車大学校:ASTEPWAGON
ベース車:ホンダ ステップワゴン[RF]
埼玉自動車大学校の学生達は、90年代後半に一大ブームを巻き起こしたハイテックカスタムをステップワゴンで再現。スムージングやファントムグリル、ツートンペイントなど、当時を知る人なら懐かしさを感じるエッセンスが全方位に渡って注ぎ込まれていた。
NATS(日本自動車大学校):LM800T
ベース車:トヨタ アルファード[AGH30W]
東京オートサロン2021に出展予定だったLM800Tは、30系アルファードにレクサスLM300h風デザインを取り入れたスーパーカスタム。本来は、同じくアルファード型のトレーラーを牽引するスタイルで展示するはずだったが、ブースレイアウトの都合もあり、車体部のみのディスプレイとなった。
NATS(日本自動車大学校):F4 NATS001
NATSモータースポーツ科はフォーミュラ4参戦レーシングカーを展示。このマシンは完全なオリジナルなのだが、その車両スペックが正式に認められ、車両製造メーカーであるコンストラクターとして承認されているほどなのだ。
NATS(日本自動車大学校):FFN-11
こちらもNATSモータースポーツ科がオリジナルで開発した全日本学生フォーミュラ大会専用マシンだ。年々アップデートされており、今回のスペックは一昨年のモデルよりも軽量かつ旋回性に優れた設計となっているそうだ。
トヨタ東京自動車大学校:TSF21E
このGRカラーのレーシングカーは、トヨタ東京自動車大学校のスマートモビリティ科が製作した学生フォーミュラEVクラス参戦車両だ。“クイックターンEV”をコンセプトに、2022年9月の本番へ向けて各部の熟成を進めている。