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サクラムのサイレンサーシステムに大注目!
660ccの常識を覆すハイクラスエキゾースト
スポーツマフラーには様々な要素が求められる。排気効率やビジュアル、軽さやサウンドなどだ。チューニングフリークの中では憧れの存在とも言える“サクラム”のエキゾーストは、『良い音』に特化しているのが拘り。
長年に渡って培ってきたノウハウと、経験だけに頼らない理論に基づいた音作り。相反する要素を融合させているからこそ、多くのファンに愛されるマフラーを生み出し、そして孤高の存在感を保ち続けられているのであろう。
サクラムのサイレンサーシステム(マフラー)は、どんな車種用でも納得できる音が出るまで販売されることはない。今回紹介するLA400K型コペン用も、試作段階で6回もの大幅なレイアウト変更と、50回以上もの細かな仕様変更を経て、理想的なサウンドを実現。開発から約1年半を費やしてようやく製品版となった作品なのである。
数十年に及ぶ研究の積み重ねによって編み出してきたサクラム流の音作り、全て説明することは到底できないが、その一部だけでも紹介していこう。
「排気は反射することで音のエネルギーが減衰し、やがては消えていきます。当然、長いパイプと短いパイプだと反射の回数は異なりますよね。音の速さは1秒間に340m。つまり1mのパイプなら170往復、2mなら85往復している。この振動が周波数(Hz)と呼ばれるもので、パイプの長さやサイレンサーのボリュームによって変わってくるんです」と、サクラム宇野さん。
つまり、周波数分布まで考慮してマフラーを作り込んでいるというわけだが、そこでキーとなるのが「倍音の和音」だ。例えば300Hzを基音としたならば、その倍である600Hz、3倍である900Hz、4倍の1.2KHzといった倍音であるハーモニクス音域を重点的に抽出しつつ、同時にそれ以外の音域部分を減衰。さらに、パワーバンドが5000~7000rpmのクルマだとしたら、その回転数域で「倍音の和音」をリンクさせながら、官能サウンドを生み出していくのだ。
とはいえ、排気音の速度は排気ガスや排気管の温度によって変化してしまうため、決して一筋縄ではいかない。具体的には、排気&排気管の温度が200度であれば音速は451.5m/秒だが、連続走行による負荷などでそれが600度まで上昇すれば、音速は691.5m/秒になる。そして、マフラーエンド付近まで到達すると、排気ガスは冷やされて音速は300m/秒台へと失速する。
そう、究極的な官能マフラーを開発するためには、机上の計算だけで設計することなど不可能。だからこそ、サクラムは数多くの試作とテストを繰り返して答えを導き出していくのである。
かくして生まれるサクラムのサイレンサーシステム。車種によって特性は異なるが、全てに共通しているのは“まるでキッチリとバランス取りをしたレーシングエンジンのように、澱みのない美しい高周波サウンドを奏でる”こと。
これぞ匠のエキゾーストマフラー。音質に拘るカスタムユーザーならば、サクラムは必ずその期待に応えてくれるはずだ。
●軽自動車ランナップ
LA400K(5MT用):24万2000円/L880K(5MT用):19万8000円/L880K(4AT用):20万3500円/S660(MT用):18万1500円/S660(AT用):17万6000円/ビート用ツインテール:17万6000円/ビート用シングルテール:16万5000円/HA36S(5MT FF用):18万7000円/JB64W(5MT用):16万2800円
●問い合わせ:サクラム 埼玉県深谷市永田1098 TEL:048-584-7117
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サクラム
http://www.saclam.com