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フロントアッパーにキャンバー調整機構を採用!
タイヤ脱着無しでのリヤ減衰力調整も可能
パーツメーカーのHKSが、GRヤリスに向けて究極の車高調キット「ハイパーマックスIV SP」を送り出してきた。驚くべきは価格設定だ。同社がGRヤリス用に展開しているハイパーマックスSダンパーの約1.5倍、40万円を超えるプライスタグ(41万2500円)を掲げているのである。
富士スピードウェイのレーシングコースで煮詰め上げたというこの製品は、ハイパーマックスSよりも尖ったサーキットスペックという立ち位置だ。細部を見ていく。
フロントのアッパーマウントは、キャンバー角とキャスター角を調整できる設計とし、アライメントの自由度を拡大。当然、専用設計品だ。
内部のバルブ形状にも拘りあり。20スペックに搭載され、高い評価を受けていたプリロードバルブシステム(PVS)をデュアル化。これは、バルブシムにプリロードをかけることで、ピストンスピードが遅い微低速域からしっかりと減衰力を立ち上げ、逆にハイスピード域では過度な減衰をカットするという独自技術なのだが、その特性をより伸ばした仕様になっているのだ。
減衰力調整機構においてオイルの流量を決めるニードルも、調整範囲の大きなワイドレンジタイプを投入。30段の減衰力調整機構に変わりはないが、ダイヤルを回した際の変化量は従来モデルよりも大きくなっている。
さらに、一般的なGRヤリス用車高調でリヤの減衰力を変更する場合、タイヤを外して作業する必要があるが、この製品はその問題も解決。特殊なロッドタイプのツールが同梱されており、タイヤハウスの隙間からそのツールを差し込むことで調整を可能(ローダウン量によってはジャッキアップの必要あり)としている。
スプリングレートはフロント12kg/mm&リヤ16kg/mmが標準だが、フロントは10kg/mm〜18kg/mm、リヤは14kg/mm〜24kg/mmの範囲で購入時に変更可能だ。
「問答無用の最強スペックです」とはHKSの近藤さん。速さを求めるGRヤリス乗りにとっては、マストバイの逸品と言えるだろう。
●問い合わせ:エッチ・ケー・エス 静岡県富士宮市北山7181 TEL:0544-29-1235
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