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OS技研とのタッグで高機能パーツを続々開発
改造車の酸いも甘いも知り尽くしたベテランへ捧ぐ!
稀代のチューニングベースとして、各パーツメーカーが開発に尽力しているGRヤリス。そんなチューニング最前線に、トラストがOS技研とタッグを組んで乗り込んできた。実験車両を使って様々な市販パーツのテストを進めているのだ。今回は、その最新スペックの性能を探ってみた。
「GRヤリスは若い頃にスポーツカーに乗られていたような方が、『もう一度スポーツカーを!』というカタチで購入されているケースが多いんです。そのため、質感を高められるようなパーツ開発を心がけています」とはトラストの高橋さん。エクステリアこそデモカーらしく派手な仕上がりだが、その中身は上質な乗り味が堪能できるハイスペック仕様というわけだ。
エンジン本体は現状フルノーマルだが、スポーツキャタライザー(2022年4月発売予定)とコンフォートスポーツGTスラッシュマフラー(20万6800円)を組み合わせたエキゾーストチューンを敢行。スポーツキャタライザーは単体で約8psのパワーアップが確認されており、今後のGRヤリスチューニングにおける必須パーツとなりそうな予感だ。
クーリングパートには、GReddyインタークーラーキット(17万9300円)とオイルクーラー(9万4600円)を投入。オイルクーラーは空冷式で、取り付けには純正レインフォースメントのカットが必要となるものの、ラジエターと被らない位置とすることで高い冷却性能を発揮してくれる。
ちなみに、インタークーラーキットには50φアルミ製パイピングも付属。純正パイピングはタービン〜インタークーラー間に潰れがあり吸気抵抗になっていることへの対策だ。
これらのチューニングによって、この車両は純正からトータルで約20psの出力向上を果たしている。
サスペンションはアラゴスタとのコラボレーションで誕生した「パフォーマンスダンパー タイプアラゴスタ(29万7000円)」でセットアップ。スプリングレートは前後共に7kg/mmと柔らかめの設定だが、ダンパー自体の減衰調整幅を多めに取ることで、スプリング交換によるサーキット走行への対応も可能なスペックとされた。
デフは前後共にOS技研製の機械式LSDをインストール。フロントは4WD車専用モデル「スーパーロック4(22万円)」、リヤには「スーパーロックST(13万8600円)」を組み込み、トラクション性能を高めている。作動方式は前後1.5WAYだ。
インテリアには「GReddyステアリング ブラックカーボン(6万6000円)」をセット。エアバッグやスイッチ類をそのまま移植できるタイプのため、純正の各種機能を生かしつつ、高級感溢れるステアリングに仕立てることが可能な逸品だ。
状態把握のためにセットされたメーターは「シリウスユニファイ・ブースト(8万1400円)」。時発光式透過表示のシリウスヴィジョンに、指針型のシリウスメーターを組み合わせた新世代モデルだ。
このGRヤリスをテストコースで走らせたレーシングドライバーの飯田章選手は「エンジン周りがノーマルということで、パワー感は純正の延長線上にあるイメージ。だけどLSDは走り出してすぐに分かるくらい効いていて、特にフロントのトラクションアップを実感できるよ。車高調はノーマルより乗り心地が良いのに接地感も高い。コンセプト通りの上質な仕上がりと言えるんじゃないかな」と評価。
性能や使い勝手など、ストリートシーンに求められる要素を見事にバランスさせたハイスペック。オーナーにとっては、まさに教科書的なお手本仕様と言えるだろう。
PHOTO:川崎英俊/金子信敏
●問い合わせ:トラスト TEL:0479-77-3000
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