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程度の良さを狙って買ったATモデルにゾッコン!
TD06-25RXタービンをセットして400馬力オーバー
第二世代GT-Rに引っ張られる形で、中古車相場が右肩上がりの上昇を続けるR34型のFRスカイライン。MT車だけでなく、イージードライブが可能な4速ATモデルも人気が高まっているが、そんなATモデルをベースにモディファイを進めているオーナーカーが今回の主役だ。
「そもそもAT車に乗りたかったわけじゃなく、程度の良い個体を探した結果なんです。ミッションは後から載せ換えるつもりだったんですけど、意外とパドルシフトで乗るER34も悪くないなって。で、現在に至ります」とはオーナー。
細部を見ていく。心臓部のRB25DETは、腰下のムービングパーツにWPC加工を施した上で精密オーバーホールを敢行。そこにトラストのECR33用TD06SH-20RXタービンキットを加工装着し、ブースト1.2キロ時に実測415psを絞り出す仕様だ。
美観にも拘り、カム&タペットカバーはRB26DETT用を加工取り付け。吸気レイアウトも大きく変更されているため、初見ではRB26DETスワップと勘違いしてしまいそうだが、タペットカバーにはシッカリと「RB25」の文字が…。マニアな作り込みだ。
そしてミッション。400psオーバーでノーマルATでは不安が付きまとうため、オーナーはシュベーレンに純正ベースの強化メニューを依頼。500psまでは問題なく対応可能な容量を確保したのだ。
強化ATのフィーリングについては「手動変速モードだと、タイミングによっては結構な変速ショックがあります(笑) ですが、街乗りでDレンジで走っている限りはほとんど純正と変わらないフィーリングですよ」とのこと。
一方のブレーキは、前後にBNR34キャリパーを流用した上でローターもサイズアップ(F355mm R350mm)。ハードな走行でも決して破綻しない強烈なストッピングパワーを手にしている。
ホイールは18インチのウェッズスポーツSA-20R(F8.5J+35 R9.5J+38)だが、これはブレーキキャリパーのカラーとのマッチングを考慮した結果のチョイスだという。
エアロパーツは完全なミックス仕様だ。フロントはイーストベア製バンパー+オートセレクト製デビルリップ、ボンネットは高瀬スタウト、サイドはアルティア+ニスモタイプのアンダー、リヤはアルティアバンパーにATTKDのハイマウントウイングという組み合わせ。
「機関系のチューニング内容はほぼ満足。今後はエクステリアのバージョンアップ、ワイドボディ化が目標ですね」。
どんなに時代が変わろうとも、愛情を注ぎ続けて自分が理想とするチューニングスタイルを目指していく。オーナーとER34の二人三脚はまだまだ続いていきそうだ。
PHOTO:平野陽(Akio HIRANO)
取材イベント:2022第12回R34スカイライン祭り