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ツラウチセッティングとエアロレス仕様がポイント!
普段使いも可能な範囲で圧倒的なローフォルムを実現
USカスタムに強い拘りを持つ広島県の“プライムガレージ”が、「ストリートで使える低さの限界」を追求して製作したV35スカイラインの登場だ。
V35型の足回りはZ33型フェアレディZと共通のため、パーツの選択肢が非常に広い。さらにタイヤハウスの懐も深いため、カスタマイズベースとしてのポテンシャルは非常に高いのだ。早速メイキングを見ていこう。
まずフロントから。基本的にV35は車高を下げていくにしたがって、ナチュラルなネガティブキャンバーが強まっていく傾向にある。それだけに、ノーマルフェンダーでワイドリムホイールを履くだけでは物足りない。
そこで、キャンバー角の調整を可能にし、フェンダーとタイヤ&ホイールが干渉しないギリギリのラインを攻められるよう、メーガンレーシングのアッパーアームを導入。
アームロック(アームがフレームに干渉して機能しなくなる状態)しないギリギリの車高を導き出した上で、タイヤハウス内にタイヤを収めることができるキャンバー角(ネガ5度)としている。
ボディ叩きなどの加工は一切無し。強いて言うならば、車高下げるとタイヤに干渉するバンパーとフェンダー接合部の突起がカットされているが、加工という加工はその一点のみだ。
V35の美点である美しいフェンダーラインを崩さないように、ノーマルフェンダーであることに拘る。その一方で、ツラウチでセッティングを追求するため、前後ともフェンダーはツメ折り加工が施される。
一方のリヤは、ロワアーム、キャンバーアーム、トラクションロッドをメーガンレーシングの調整式に変更。本来、V35のリヤはトーしか調整できないが、トーやキャンバーが総合的に調整できるようになるメリットは非常に大きいのだ。キャンバー角はネガ6度に設定している。
ちなみに、V35はダンパーとスプリングが分離した構造で、純正ロワアームがリヤスプリングを受ける役割を担っている。そのため、メーガンレーシングの調整式ロワアームを導入する場合は、リヤも一般的なコイルオーバーの車高調を投入する必要がある。
この車両は、アームと同じメーガンレーシング製のストリートR車高調(F14kg/mm R12kg/mm)を導入して、コイルオーバー化を果たしている。
ホイールはアドヴェンタスAVS-3(10.5J×20+15)で、タイヤにはレクサーニLX-SIX(245/35-20)をセット。スペーサーは前後15mmだ。
今回のセッティングくらいなら、ノーマルマフラーでも干渉などのリスクを気にせず日常的に使えるとのこと。ただし、これ以上の低車高を追求していくのであれば、メインパイプ径を細くしたり、アッパーアーム周辺をカットしたりするなど、大幅なシャコタン対策が必要になる。
一見するとシンプルなV35だが、その実は、車高設定からアームの選定、ホイールチョイスまで全てのパートに作り手の拘りが詰め込まれた非常にハイレベルなUSラグジュアリー仕様なのである。
●取材協力:プライムガレージ 広島県福山市西深津町1-9-18 TEL:084-928-5400
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