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現代車には無い超ダイレクトなフィーリングが魅力!
ブーストアップで220馬力オーバーを発揮
今回紹介するのは、『打倒VTEC』を胸にMR2チューンの名門“TBS”でチューニングを進めたオーナーの愛機だ。
「サーキットでインテグラタイプRに全く歯が立たなくて…」。その時の悔しさがチューニングの原動力というわけだが、現在はVTEC勢と真っ向勝負できるハイスペック仕様にまで進化している。
心臓部の4A-GZエンジンは、腰下に純正0.5mmオーバーサイズピストンを投入し、ヘッドにはビッグバルブや戸田レーシング製ハイカム(IN/EX264度)をインストール。排気系もTBS製76φフロントパイプ&ステンレスマフラーで効率アップ済みだ。
スーパーチャージャーは、本体とクランクの両プーリーを交換して限界まで増速。そこにTBSオリジナルのROMチューンを組み合わせることで、最大ブースト圧1.0キロ時にオーバー220psを絞り出している。
「ハイパワーな上に9000rpmまで回せます。9000rpmっていうとパワーバンドは外れますが、サーキットのコーナーで3速を引っぱりたい時などに有効ですね」とオーナー。
ミッションは、ベルハウジングを加工してZZT23♯系セリカの6速を搭載。ギヤ比のクロス化によって加速性能が向上するのはもちろん、ノーマルの5速MTよりコンパクトで軽いため、リヤセクションの大幅な軽量化にも繋がるのだ。
足回りは、TBS製レーシングギヤ車高調を軸に構築。リヤミッドシップのAW11はフロントに荷重を乗せにくく、コーナリング初期のアンダーステア傾向が強い。その特性を解消するべく、減衰力からスプリングまで徹底的に煮詰めている。
ちなみに、サスアームの角度を補正するロールセンターアダプターも装着されているが、そのままだとリヤはバンプアウトが強くなってピーキーさが顔を出す。そこでリヤのナンバー2アームをTBSの調整式に変更して、不要なトー変化を抑制している。
室内はサイドバー付きのロールケージが組まれているものの、フロアカーペットはもちろん、エアコンやオーディオまで装備の快適仕様。ステアリングコラム上のメーターはブースト圧だ。
エクステリアは個性的な仕上がりだ。フロント&リヤバンパー、ドアパネル、トランクリッド、ボンネットは全てTBSオリジナルのカーボン製。その他、アクリルウインドウなど軽量パーツを多数投入し、車重は900kg少々まで絞り込まれている。
「元々チューニングは計画していたんですが、サーキットを走って火が付いた感じですね。まだまだミッドシップを乗りこなせてないので腕を磨きます!」とオーナー。打倒VTECを誓うオーナーの戦いは、これからも続いていくのだ。(OPTION誌2011年10月号より抜粋)
●取材協力:テクニカルサロンベースサイド 埼玉県入間市宮寺2322-20 TEL:04-2935-0376
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