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クルマ遊びのルーツは大学自動車部のジムカーナ!
ボロボロだったS13をベースに380馬力仕様までステップアップ
往年のOPTION2読者なら覚えている人も少なくないだろう。かつては本誌でレポーターやテストドライバーを務め、EG6シビックでJAF関東ジムカーナ選手権にも参戦していた「まちゃみ(まさみ)」を。そんな彼女が現在所有しているのが、今回紹介する13ワンビアだ。
「シティ、シビック、MR2、ヴィッツ…と、色んなクルマを乗り継ぎましたね。このシルビアはボロボロの状態で安く譲ってもらってから、少しずつステップアップして現在の状態になりました。ドリフトは大体月イチで初中級クラスの走行会や大会で走っています」とのこと。
現在は、夫婦で整備工場を営んでいるというまさみさん。そのため、車両のメンテナンスやチューニング、修理などはご主人と二人三脚で行なっている。
エンジンは腰下純正のままHKSのGT-RSタービンをセット。ご主人によるECUセッティングで380psを発生させる仕様だ。特性も3200rpmほど回っていれば十分なトルクが立ち上がるそうで、非常に乗りやすいそうだ。
足回りはHKSハイパーマックスMAX IV(F8kg/mm R6kg/mm)でセットアップ。ドリフトに重要な切れ角は、関西地区で装着率が高いN-styleの中村直樹ナックルで達成。「ナックルを入れてからはスピンする頻度が激減したし、その分思い切って突っ込めるようになりました」とまさみさん。ホイールはフロントにヴァリノGV330、リヤにBushou×AdvantiのN820を履く。
7点式ロールケージが張り巡らされた室内は、サーキット専用車ということで非常にスパルタンな作り込み。ミッションはオーストラリアのMazworx(マズワークス)製キットを介してZ33純正の6速を搭載。海外製のキットではあるものの、シルビア純正5速用クラッチとフライホイールが流用できるためリーズナブルに仕上げることができたそう。さらにシーケンシフターキットを合わせることで、シフトミスを防いでいる。
取材現場となった“群サイアタック2022”では、ご主人がドライバーを務め、本人は助手席での参加となった。峠コースのリスクを鑑みて、イベント直前にドライバーチェンジを決めたそうだ。
「自分で判断したことですが、とても悔しくて(笑)。来年こそ自分で走るぞという意気込みでさらに練習したいと思います」とまさみさん。
今後の展望について尋ねると、「夫も乗ることがあるので、現状、ドライビングポジションが自分にベストマッチという状態ではなくて。シートなどを刷新して、もっと運転に集中できる環境を構築したいですね」とのこと。
この手の質問を投げかけると、チューニングやドレスアップの話題が出ることが多い中、この回答は学生時代からモータースポーツと向き合ってきた彼女らしいものと言えるだろう。